何でも付き合う財界!流石に原発輸出にはこれ以上付き合い切れぬと安倍政権にソッポ! 目玉の「原発輸出」日立凍結でいよいよ全滅の事態!
2020年代前半の稼働を目指していた日立製作所の英国での原発建設計画が凍結される。これで、安倍政権の目玉政策である原発輸出は全て暗礁に乗り上げることになる。時代錯誤の原発輸出に「お付き合い」をしてきた財界からも総スカンを食らった格好だ。いよいよ、安倍首相の退陣も近いんじゃないか。
経団連の中西宏明会長は17日の会見で、自らが会長を務める日立の英国での原発計画について「難しい。もう限界だと思う」とギブアップ宣言。日立は英西部のアングルシー島に原発2基を新設する計画を進めていたが、当初1兆5000億円だった建設費は2倍の3兆円に膨らんだ。出資企業を確保するのは困難で計画を凍結する方向だ。撤退に伴い最大2700億円の損失が発生する。
2011年3月の福島原発事故にもかかわらず、12年の政権発足後、安倍は原発輸出を成長戦略の柱と位置づけ、自らトップセールスを行ってきた。日立の凍結で全敗になる。菅官房長官はきのうの会見で「日本の原子力技術に対する期待の声はある」と強がったが、もともと無理のある原発輸出は、財界が付き合った丈だった。
「福島原発事故で国内向けの原発建設は難しくなったため、輸出にカジを切ったのです。今井尚哉首相秘書官が経産省時代、旗振り役を務めていた。前のめりの安倍政権に三菱重工や日立製作所などは乗らざるを得なかった。ところが、実際には福島事故を踏まえた安全対策に巨額の費用がかかり、計画は次々と頓挫しました」(経産省関係者)
■目に余る無理難題にソッポ■
昨年、東芝の米子会社が破綻し、米国の原発建設は中止になった。今月には、三菱重工業のトルコへの原発計画も、建設費が想定の2倍となる5兆円に膨らみ、断念する方向になった。
日立など日本企業が新設することになっていたベトナムやリトアニア、台湾でも原発計画は凍結や中止に追い込まれている。原発輸出は、“安倍首相寄り”の三菱や日立にまですべて見切られた訳だ。
「法人税減税や残業ゼロの働き方改革など財界に恩恵を与えてきた安倍政権ですが、企業も原発輸出というむちゃな政策には付き合い切れないということでしょう。安倍首相は最近も、米国製の武器を買い過ぎて、国内の防衛関連企業62社に“返済猶予”を求めるようなこともやった。財界は、無理難題でも言うことを聞くと思い込んでいるようですが、任期3年を切り、これまでは従順だった財界でも“安倍離れ”が加速するのではないか」(政治評論家・山口朝雄氏)
各社の世論調査で支持率が軒並み下がった安倍政権。財界からもソッポを向かれて、崩壊まっしぐらだ。
(私見)
原発などはフクイチ事故で、存在自体行き詰まった。そんな代物を、利権の温存の為に、性懲りもなく続けているに過ぎない。国内で展開できないものを、外国に輸出するなどという虫の良い話はない。企業の最重要課題は「利潤の確保」である。建設費が当初予定の2倍・3倍になる等という、凡そ営利企業としては考えられない程の杜撰さである。営利企業として、政府に取り付き、最初から補助金名を当てにして、努力もしない様な体質に、日本企業は陥っている。政府自体が、明確な経済政策を持てず、打ち出しているのは、将来性のない原発を、利権の温存の為にやっているような国に未来はない。こんなものは端から取り組むべきではないのである。
経済人としては、政策がおかしかったら、拒否する気概がないと企業など経営できない。安易に乗って経営破綻を呼び込むなどは、経営者として失格である。国も企業は何でも言うこと聞くと思うからこそ、安易な政策に結び付く。良いことはないのである。
ここに来て、安倍内閣が立ち往生している。あらゆる面で袋小路に入り、活路を見出すどころか、衰退の一路を辿っている。端から国民を無視している内閣だから行き詰るのは当然である。利潤を追求する企業として、こんな廃退的な政府に一々いい顔をする必要など何処にでもないのである。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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