【自民党総裁選】人心は“血判状”などで繋ぎ止めることは不可能!強要が裏目…安倍陣営に漂った白けムード!
総裁3選を狙う安倍首相の陣営が3日、東京・千代田区のホテル「ニューオータニ」で決起集会を開催。合同選対本部の発足を発表した。安倍首相は出席者346人を前に3選への決意を語ったが、会場は寒~い雰囲気。講演では5年8カ月の成果を振り返った一方で“謝罪”とも取れる発言を連発していた。 講演で安倍首相は申し訳なさそうに、3回も「至らぬ私ではありますが」と繰り返し。さらに、モリカケ問題を念頭に「私の不徳の致すところからさまざまな批判があり、それを(議員の)皆さんに被っていただいた」と釈明した上で、「大変だったと思う」とポツリ。何を今更だが、国会での居丈高な態度と打って変わって、気持ち悪いくらいの低姿勢に終始した。そういう裏のある対応が反って不信感を増長させた。
声には張りがなく、いかにも自信なさげ。そんな空気を感じ取ってか、一部の聴衆は冷ややか。出席者の3分の1は議員の代理出席者ばかりで、気乗りしないのか後方席に固まりスマホをイジったり、コソッと電話したりと「心ここにあらず」の状態。自身でも、一抹の不安を感じ取っているのだろう!「血判状」は不安の裏返しだ。最終盤の「ガンバロー!」コールでも、恥ずかしそうに拳を上げる程度で、タイミングは皆バラバラだ。
見かねた事務局次長の木原稔衆院議員が、「告示日の9月7日の出陣式は、秘書の方でなく必ずご本人に出席いただけますようお願いいたします」とハッパをかける始末。お寒い状況の原因はハッキリしている。各派閥幹部が所属議員に安倍支持の意思を署名させた“血判状”のせいだろう。
■「いかにも“上から”という雰囲気」信用しないことが裏目に■
安倍首相の出身派閥の細田派議員も〈必ず(安倍首相を)支持することを誓約する〉などと記された誓約書に一筆書かされ、発足式での提出を求められていたのだ。
発足式に出席した議員も「ここまで一丸となってやってきたのに、なぜ今さら誓約書など書かせるのか」「もっと謙虚であるべきなのに、いかにも“上から”という雰囲気だ」といった反発の声があがった。
「“血判状”を迫るなど、ヤクザまがいの脅しで、常識では考えられません。中には『ここまで信用されていないのか』とショックを受けた議員もいるでしょう。安倍支持の引き締めが狙いだったのでしょうが、出席者の3分の1が代理だったことを見ても“血判状”強要は裏目に出ました。もともと細田派内はバラバラだと聞いていますが、今回の一件でさらに拍車がかかるでしょう」(政治評論家・本澤二郎氏)
毎日新聞の世論調査では次期自民党総裁として相応しい候補として、安倍首相は32%。対立候補の石破茂元幹事長に29%と僅差に詰め寄られた。いよいよ安倍首相も焦りの色が濃くなってきた。
秀吉が臨終を前にして、豊臣家の行く末を憂い、その安泰を願って、重臣に、「秀頼を頼む!」と、誓約書を書かせた。しかしカリスマ秀吉でさえ、死後重臣たちの「こころ」を繋ぎ止める事は出来ず、豊臣家はあっけなく滅びた。「安倍王朝が絶対的権力」を幾ら誇ろうとも、これだけ民主主義を袖にして、「嘘と不公正」を連抜いてしまえば、表向きはともかく、心の奥底では、快く思わない議員も当然出てくる。増してや国民に目を向けず、自分の行く末(選挙)しか考えない党員は、来年の自らの選挙に有利か不利かを考えるから、何かの機会があれば、ガラッと風向きが変わる可能性がある。
国民について、端から目がいかず、被災者に対しても、(災害に遭ったのは運が悪い)空くまでも自己責任だ」という様な政治をやっていれば、人心は離れ、自民党は沈むしかなくなるだろう!総裁選は勝ったとしても、今までの様な「権力丸出しの出鱈目な対応」は出来ず、一層の追求を余儀なくされ、窮地に追い詰められるだろう! 人の心は、「誓約書」では繋ぎ止められないことは、「歴史が証明」している。過ぎたるは及ばざるが如し。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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