「見た目年齢」には「経済的ストレス」が大きな影響を与えることが判明!

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「見た目年齢」には「経済的ストレス」が大きな影響を与えることが判明!

 

日焼けや喫煙が実際より老けた印象の原因になり得ることはよく知られているが、最新の研究によると、経済的なストレスも「見た目年齢」を押し上げる可能性があることが分かった。

 

学術誌「リサーチ・オン・エイジング」に今年7月掲載された同研究では、被験者に金銭に関するストレスレベルを評価してもらう実験を1995-96年と2004-05年の2回にわたって実施。2回とも被験者の写真を撮影し、写真は別のグループに見せた。

 

その結果、ストレスレベルが高い人のほうが、財政状況をコントロールできていると感じている人より老けて見えた。また、1回目から9年後の2回目の実験では、ストレスレベルの高い人の方が低い人より外見的な老化が進んでいるように見えた。

 

経済的ストレスは、他のストレス要因より被験者の見た目に大きく影響することも分かった。それだけストレスの度合いが強いということだ。

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ストレスと加齢の研究を行ったことがあるノースカロライナ州立大学のシュバウン・D・ニューパート准教授は「(経済的ストレスの影響は)過小評価されているかもしれない」と指摘。調査が行われた時期は経済が比較的安定していたが、2008年の金融危機後は労働市場が縮小し、借入も難しかったため、調査がこの時期に行われていれば、金銭面でのストレスの影響がもっと顕著に表れていた可能性があるという。

 

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は研究の論文執筆者、マージー・E・ラクマン氏(米ブランダイス大学心理学教授、同大生涯発達心理学研究所所長)とステファン・アグリゴロエイ氏(ベルギーのルーベン・カトリック大学心理科学研究所助教授)に話を聞いた。要旨は以下の通り。

 

WSJ:なぜ主観的な年齢(人が自分を何歳だと感じるか、自分では何歳に見えると思っているか、他人から見て何歳に見えるか)について研究したのか?

 

ラクマン氏:老化には個人差がある。同じ65歳でも、見た目も本人の実感も10歳若い人もいるかもしれないし、実年齢と変わらない人もいるだろう。こうした主観的年齢は実年齢以上に、体の健康や精神状態について多くのことを教えてくれるだろう。

 

WSJ:ストレスはどのように関係しているのか?

 

ラクマン博士:研究によると、一般的に人は実年齢より若く感じるもので、年を取るに従い、その開きは大きくなる。60代の人は平均で実年齢より約11歳若く感じている。どのような種類であれ、ストレスにさらされている人はその差がはるかに小さい。年齢についての自分の認識と他人からの見え方にストレスが影響しているかどうかを知りたいと考えていた。一般的なストレスについて調査した後、特に強い影響を与えるストレスがあるかどうかを特定しようとした。

 

WSJ:何が分かったか?

 

アグリゴロエイ博士:職場や家庭で感じる一般的なストレスは、被験者自身が感じている年齢と関連があった。ただ、被験者が自分の外見から判断した年齢や、他人が判断した被験者の年齢とは関連していなかった。これは意外だった。

 

WSJ:経済的ストレスは別なのか?

 

アグリゴロエイ博士: 他人が見た場合、金銭に関するストレスレベルの低い人は実年齢より約3歳若く見えた。一方、ストレスレベルの高い人が実年齢より若く見えることはなかった。経済的な懸念は被験者の気持ちの上での年齢や、本人が自分の外見から判断した年齢には影響していなかった。

 

ラクマン博士:ストレスレベルの高い被験者の方が、低い被験者より実験期間中に平均で2歳多く年を取ったように見えたことも分かった。

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WSJ:経済的ストレスが1年続けば10年後の見た目に影響する可能性があるということか?

 

ラクマン博士:1年のストレスで見た目年齢が変わるとは言わない。研究では、以前より経済状況が改善しているか、請求書の支払いをどの程度難しいと感じているかなど、被験者の一般的なストレスレベルを測る質問をした。ストレスレベルは一時的な状態について被験者が一般的にどう感じているかを測定する尺度だが、尺度として非常に安定していることが分かった。ストレスレベルが高い場合も低い場合も、被験者の75%は2回とも同じようなストレスレベルを報告した。

 

WSJ:調査結果について説明してほしい。

 

アグリゴロエイ博士:経済的ストレスにさらされている人は、見た目に気を使わない傾向が強く、きちんとした食生活や定期的な運動、体重維持といった健康的習慣にも取り組む可能性が比較的低いと考えられる。

 

ラクマン博士:ストレスを感じると、細胞レベルでも加齢が進む可能性がある。炎症が起きて、それが見た目に影響することもあり得る。

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WSJ:研究からどのようなことが言えるか?

 

ラクマン博士:金銭に関する問題に対処すれば、見た目が若くなったり、全般的な健康や精神状態が改善するなどの効果があるのではないか。必ずしも問題を完全に解決する必要はなく、経済的ストレスへの健全な対処法を見つけるだけでいい。見た目年齢は、人からどう扱われるかに影響する。高齢者は能力的に劣ると見られがちだ。他人からどう扱われるかが自己認識に影響を及ぼす可能性がある。

 

引用・参考元 ヤフーニュース (ウォール・ストリート・ジャーナル配信)By LISA WARD

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161026-00011599-wsj-int

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