水俣病、2千人超審査待ち…公式確認から60年! 1つの間違いが半世紀以上尾を引く!
公式確認から今年で60年となった水俣病の犠牲者慰霊式が29日午後、熊本県水俣市の埋め立て地「エコパーク水俣」で営まれた。
公式確認日(5月1日)に予定されていたが、熊本地震の影響で延期されていた。熊本、鹿児島両県では、認定患者2282人のうち8割に当たる1888人が亡くなり、2137人が患者認定の審査を待っている。
水俣湾で異常が発生し60年。チッソからの排水に水銀が混ざっていたことが、そもそもの原因だが、「確たる証拠はない」という主張が罷り通り、なかなか原因が特定されず、患者の救済は大幅に遅れた。普通の感覚なら、チッソ工場が建てられる前には、発生しなかった患者が、操業されてから発生したとなれば、「(そこに)原因があるのではないか?」と疑問を持ち、原因を究明するというのが自然な考えだと思うが、(結果的というかも知れんが)当初チッソにたいする究明はされず、結果多くの犠牲者を出し、救済が遅れたたことは、紛れもない事実である。(※慰霊祭で「いわれなき差別を受けた犠牲者に充分な対策がとれなかった」と市長として初めて反省の意を表明したが平成6年の事である)いわば企業(=経済的成長)は擁護されたのであり、国民は蔑ろにされたという事だ。それは「命・健康よりも、企業利益が優先」されたという事でもある。
実に今なお、水俣病の認定を待っている患者が2137人も存在するのである。1企業の利益擁護のために、斯くも多くの犠牲者を出し、かくも長き期間を要し、しかも未だ救済もされない患者が存在し、終焉されていないのである。生存権が云々・・と敢えて言わないが、患者は一生苦しみ、台無しにされた。何時も犠牲者は庶民である。
慰霊式は、水俣市が、患者・被害者団体らで構成する実行委員会と1992年から開いている。今年は、劇症型の水俣病で夫を亡くした認定患者の大矢ミツコさん(90)ら患者や遺族、山本環境相、蒲島郁夫・熊本県知事、原因企業チッソの関係者ら約800人が出席。他界した認定患者の名簿が納められた「慰霊の碑」に、新たに8人分を加えるなどした。
引用・参考元 ヤフーニューズ<読売新聞 10/29(土) 配信>
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