貧困の程度一層深刻。<ひとり親世帯>の2割 「必要な食料買えず」と回答 厚労省調査

経済・社会

貧困の程度一層深刻。<ひとり親世帯>の2割 「必要な食料買えず」と回答 厚労省調査

 

厚生労働省は、ひとり親世帯の約2割が過去1年に必要な食料を買えなかった経験があるとの調査結果をまとめた。必要な服を買えなかった世帯も4分の1あり、いずれも全世帯を対象とした同様の調査での比率(6〜7%)を上回った。また、ひとり親世帯の子どもの4割が理想的な進路希望に「大学まで」を挙げたが、現実に大学を希望するのは3割にとどまっている。ひとり親世帯の厳しい経済状況が改めて浮かび上がった。

 

調査は2〜3月、低所得層向けの児童扶養手当を受給しているひとり親8883人と、同居する最も年齢が高い子ども(10〜18歳)の6271人を対象に実施し、それぞれ1346人(回答率15.2%)、839人(同13.4%)から回答を得た。

 

親の回答者は93.7%が女性、男性は5.4%だった。過去1年に家族が食料を買えなかった経験は「よくあった」7.7%、「時々あった」13.4%で計21.1%だった。衣類を買えなかった経験は「よく」11.8%、「時々」14.9%で計26.7%だった。

社会保障.人口問題研究所が2012年に行った同様の調査で、全世帯の結果は、食料については「よく」「時々」で計6%、衣類は計7%だった。

 

一方、子どもの回答者は、小学生21.9%▽中学生32.6%▽高校生42.2%−−など。学校に通っている子どもに進学希望を聞いたところ、理想的な進路は「大学まで」が最多で40.5%。「高校まで」は20.5%、「専門学校まで」16.5%と続く。

 

しかし、現実的な進路は「大学まで」が最多だったが31.1%に低下し、「高校まで」が29.9%に増えた。

 

日本大学の末冨芳教授(教育行政学)は「食料が買えないなど生活が脅かされている比率が高い。政府の子どもの貧困対策大綱は教育支援が重視されているが、教育支援が効果を発揮する前提として、生活が安定する対策も重要だ」と話している。

 

 

 

 

引用・参考元 Excite News <毎日新聞 堀井恵里子>

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