日本に強要確実 トランプから日本が強いられる安保とFTAの巨額負担
2017年は日米関係が一気に悪化する可能性が高い。安倍首相の周辺は、「安倍首相とトランプ次期大統領は相性が良さそうだ」などと根拠のない楽観論を唱えているが、トランプを甘く見ない方がいい。
今後の日米関係は、安倍とトランプとの初会談が暗示している。安倍が「信頼できる指導者だ」とヨイショした直後、トランプは「TPPから離脱する」と、平然と安倍の顔に泥を塗った。相性ウンヌンは、まったく意味がない。
「歴代の米大統領も国益を優先していましたが、それでも多少は個人的な友情や信義、善悪に左右されてきました。しかし、ビジネスマン出身のトランプが大統領に就くことで日米関係はビジネスの取引のように変質しかねないと思います。心配なのは、ビジネスの取引は、立場が上の方が有利になることです。安倍首相は一貫してアメリカに従属してきた。日本は国益にマイナスの取引を次々に結ばされる恐れがあります」(元外交官の天木直人氏)
はやくも懸念されているのが、2国間の「日米FTA」を強要されることだ。かねてトランプは、日本が米国産牛肉に38%の関税をかけていることを引き合いに、日本車にも38%の輸入関税(現行2.5%)をかけろと訴えている。TPPよりアメリカに有利なFTAを提案してくるのは間違いない。さらに、現在、日本が7割負担している在日米軍駐留経費を「100%負担しろ」と選挙中に主張している。
一方首相は、独自の考えを持たず、終始対米従属の姿勢を貫いてきた。単純に「日米関係は最優先」などと考えているが、トランプはビジネスライクで、米国ファーストで取り仕切ってくる可能性が大きい。首相の考えは単なる「希望的観測=単なる願望」になる可能性が強い。本来ならば、日本の首相として、モノ言う時はっきりと主張し、国益を守ろうとする姿勢を見せ、政治的決着をつけるという姿勢があって然るべきだが、トランプが選挙に勝って、アタフタと逢いに行った姿勢(=トランプに汲み易しと見られた)に見られるように、そういうタイプではないことは明らかだ。無理難題をこれでもかと投げつけられたときに、日本の国益を守れるかどうか。いう事が聞くことが「国益」だと言わんばかりの姿勢では、この難局は乗り切れない。2017年は、日本の植民地化がますます進みかねない。
引用元 www.nikkan-gendai.<articles/view>
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