鶴の湯 秋田藩主も訪れた由緒ある湯!今なお警護の武士が詰めた茅葺き屋根の長屋「本陣」が、まるで時代を巻き戻したかのような独特の風景を醸し出している!
盛岡に転勤になって、単身赴任だったので、土・日、祝祭日は、殆ど北東北の、神社仏閣名所旧跡巡りに費やした。秋田県へは、田沢湖に出てから、何処に行くか決めていた。そんな訳で、当然田沢湖には、行ったのであるが、その何回目の時、それ程遠くないところに、乳頭温泉郷なるものがある事を知り、どんなところなのか行ってみることにした。
十和田・八幡平国立公園の乳頭山麓に点在する七湯が「乳頭温泉郷」と呼ばれている。七湯は独自に源泉を持ち、その泉質は多種多様で、合計すると十種類以上もの源泉がありのだという。どうやら広い国立公園の中に、1軒宿の温泉が点在しているイメージだ。 ぶなの原生林の呼吸によって澄んだ空気の中、温泉を堪能できる。また、山菜やきのこ等自然の恵みも溢れていて、それぞれ宿の名物料理となっているとのこと。
今回は、その中でも、もっとも古くからある温泉だという鶴の湯へ行くことにした。鶴の湯温泉は乳頭山(1478m)の、田沢湖田沢字先達沢国有林の中にあり、「日本秘湯を守る会」に加盟している。鶴の湯の名前の由来は地元の猟師.勘助が猟の際に傷ついた鶴が湯で傷を癒すのを見つけ事がそのまま鶴の湯の名に残ったのだといわれています。
古くは寛永15年(1638年)に2代目秋田藩主 佐竹義隆が、また、寛文1年(1661年)に亀田岩城玄蕃が鶴の湯に湯治訪れたと記録に残っているという由緒ある温泉。一般客相手の湯宿としての記録は元禄時代まで遡れる。今なお警護の武士が詰めた茅葺き屋根の長屋「本陣」が残っていて、有形文化財に登録されています。「電気も無え!テレビも無え!」というのが、却って売りで、炉裏付き、灯油ランプが照らす本陣に宿泊することも、現在では最高の贅沢なのかも知れない。
☝ 手前右が(混浴)大露天風呂 その奥が内湯 この間をタオル一丁で移動するおっちゃんが居る
【本陣】
茅葺き屋根の本陣は二代目秋田藩主 佐竹義隆公が湯治に訪れた際に警護の者が詰めた建物として今では鶴の湯を代表する建物となっています。茅葺きは約6年ごとに葺き替え(ふきかえ)という作業をします 生保内下高野地区からススキを刈り 一冬越してから神代梅沢地区の茅手(かやで)と言われる職人が昔ながらの作業をします。
【温泉】
また鶴の湯の半径50m以内に泉質の異なる4つの源泉が湧いています。それぞれ 白湯 黒湯 中の湯 滝の湯と源泉名がついていますが同じ敷地から効能、泉質共に異なる4つの温泉が湧く珍しい温泉場です。
【設備/施設紹介】
旅館の目玉は、混浴露天風呂、女性用露天風呂、内湯からなる温泉です。
鶴の湯には4つの源泉があり、炭酸水素泉の「白湯」、打たせ湯の「滝の湯」、「黒湯」、含重曹・食塩硫化水素泉の「中の湯」と、4種類の温泉を楽しむことができます。
【おすすめポイント】
鶴の湯温泉、ここには、まるで時代を巻き戻したかのような懐かしい風景が広がっている。築100年を超す茅葺きの建物に、郷愁を誘う杉皮葺きの湯小屋。この心癒される風景のなかで浸かる湯の、心地よさは格別だ。鶴の湯の混浴露天風呂は浴そうの真下に源泉を持つ。生まれたて、鮮度抜群の湯を楽しめる贅沢がここにはある。茅葺きの宿泊棟・本陣にはテレビもラジオもないが、囲炉裏を囲めば一晩じゅう、不思議と話がつきることはない。山里の夜は静かで、慌ただしさとは無縁の時がゆるやかに過ぎてゆく。湯も佇まいも、流れる時間までもが素朴で温かい。そんな秘湯の休日に、人は心癒される。日本でも最も予約が取れないという程の人気の宿である。
東北には、数多くの温泉があり、神社仏閣名所旧跡を巡る間には、温泉に出喰わすのだが、時間の関係もあり、また将来の無精もあり、風景を眺めこそすれ、温泉には入らないで来たのだが、この鶴の湯を見た瞬間、入ってみようという気になったのである。この温泉には、温泉を代表する、白濁の広い、露天風呂(しかも混浴でっせ!)がある。他にも内湯もあるのですが、その両方に入る客は、一々着替えるのは面倒と、タオルを腰に巻き、30m程を移動するのだが、なにせ普通の短いタオルゆえ、腰をカバーし切れず、中には、後ろは丸見え状態という客もいます。その直ぐ後ろを、若い女の子の二人連れが通ったりしています。女の子は無論裸ではないのですが、見るともなしに、すぐ前に、爺様の尻が見えているので、「ケラケラ」笑い乍ら、ついて行っているのですが、そんな長閑な(!?)風景は日常茶飯事の様です。今回その画像を添付しようと探したのですが、残念ながら、見つかりませんでした。
無精の私目が、入ろうと思ったくらいだから、「名湯」なのです! 以来神社仏閣名所旧跡巡りの途中、温泉があれば、入るようになりました。(同僚の中には、温泉だけ巡っている奴もいました!)
参考・鶴の湯温泉のご案内
画像元 yjimage
その他画像
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