1ドル95円の懸念も! 市場好感のFRB議長発言は、喜んではいられない!円高地獄=アベノミクスご臨終への入り口だ!
目先の株高に胸をなで下ろすのは早い。日経平均株価は7日、再び2万円台を回復した。前週末の米国株大幅高を受けた形だ。米国の株高は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が金融政策に柔軟な姿勢を示したことが好感されたからだが、パウエル発言は「ドル安・円高宣言」。日本の輸出には大逆風で、その先にあるのは円高地獄だ。
パウエル議長は4日の講演で、「市場は世界景気を不安視しており、金融政策も柔軟に見直す用意がある」と語った。
「FRBは、19年に2回の利上げを想定していましたが、1回も利上げしない可能性も高まっています。年末以降、世界経済への懸念が米国の株式市場で明確に示されました。また、トランプ大統領のプレッシャーは意に介さないとしているパウエル議長ですが、来年の大統領選に配慮しないわけにはいかない。景気にクギを刺す利上げはとてもやりにくいのです」(金融機関関係者)
FRBは、15年末から「緩やかな利上げ」を開始。引き上げるペースを徐々に加速させ、過去2年間はほぼ3カ月ごとに利上げを実施してきた。米国の金利が上がれば、ドル買いが進み、ドル高・円安になる。米国のコンスタントな利上げのおかげで、アベノミクスは助かっていたのだ。パウエル発言は、ドル安・円高にカジを切るものだ。 今年、円高はどこまで進行するのか―。第一生命経済研究所取締役・首席エコノミストの嶌峰義清氏はこう言う。
「今年、FRBが利上げを減速させることによって、リセッションが回避され、景気が緩やかな減速で済めば、100円割れは避けられるかもしれない。ただし、それは“好条件”が揃わないと難しい。実際には、10~12月にかけて米国がリセッション局面に入ってしまう可能性もある。そうすると、年末に97.5円までの円高も想定できます」
■いよいよアベノミクス崩壊■
嶌峰氏に限らず、今年に入って、昨年末にはほとんど見られなかった「100円割れ」の予想が登場している。1月6日付「日経ヴェリタス」で、みずほ証券の上野泰也氏は「米利上げ休止に加え、利下げ観測も浮上する」として、3月にかけて98円までの円高を予想。新生銀行の伊藤篤氏は消費増税を懸念材料として挙げ、12月に95円を想定している。
9月の日銀短観によると大企業・製造業の想定為替レートは1ドル=107円40銭だ。昨年の大和証券のリポートによると、「上場企業全体の経常利益は、1円の円高で1716億円のマイナス効果」。もし、95円になったら、2兆1278億円が吹っ飛ぶことになる。
円高・株安でアベノミクスはいよいよ本当に崩壊だ。
(私見)
そもそも国民の事など眼中に置かず、富裕層=大企業の為にやり、それを恰も国民の為になると嘘をついてきた事挙句の果てが今日の状況である。国民の為ではなく、いわば安倍首相のメンツの為に、金をつぎ込んで、株価を維持しているようなもの。いよいよそんな対応も限界に来たということになりそうだ。円高志向のトランプも、自分の選挙の関係上、手加減せざるを得ない状況もあり、予想以上の円高傾向になっていないが、100円割れし、今年の年末ごろには、95円くらいまでは行くという予想が専らだ。アベノミクスご臨終だ。安倍政権の唯一の実績(それも見せかけだが)も、そんな体たらくだから、その上に乗っている、政策なるものも、全て崩壊の方に向かっている。最長政権と言えども、それに見合う実績が見当たらないのが国民にとって不幸なことだ。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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