海苔弁黒塗り違法”判決にも一切ダンマリ…財務省の呆れた隠蔽体質!
森友学園が計画していた小学校の設立趣意書の開示を巡る裁判。大阪地裁が14日下したのは、国に賠償を命じる判決だった。判決に至る経緯は、ざっと次のようなものだ。
一昨年5月、神戸学院大教授の上脇博之氏が設立趣意書などの公開を財務省の近畿財務局(近財)に請求。国は当初、「経営ノウハウが書かれている」との理由で、ほぼ黒塗りの状態で公開したが、その後、一転して全面公開に踏み切った。ところが、そこには「経営上のノウハウ」など一切書かれていなかったため、上脇氏は同年11月、国の不開示理由を不当として約110万円の国家賠償を求めて提訴され、国は敗訴したのである。
大阪地裁は、判決で「文書の内容は抽象的で、経営ノウハウにはあたらず、公にされても学園の権利や利益が害されることはない」と判断。「何ら合理的な根拠がないのに、漫然と不開示にするという誤った判断をしたのは違法」として、国側に5万5000円の賠償を命じた。
司法が国の違法性を認めたのだから、財務省は一日も早く、黒塗りにした理由を調査して国民に明らかにすべきなのだが、麻生財務相は15日の参院予算委で、「(判決の)内容について精査した上で、今後の対応を検討したい」とお茶を濁しただけ。聞こえのいいことを言ってウヤムヤにするつもりなのか。というのも、財務省は未だに、森友問題の核心となる文書を隠し続けているからだ。
財務省がヒタ隠しにしているのは、2014年4月28日の近財と森友の「交渉記録」だ。
同省が昨年5月に公表した「本省相談メモ」には同日付で、安倍首相の妻・昭恵夫人が小学校の建設予定地について、「いい土地ですから、前に進めてください」と言ったとする旨が記載されている。要するに、昭恵夫人の関与を決定づける記録が存在するはずなのに、財務省は「ない」と言い張っているのだ。
「本来、省庁は法令を順守しなければならないのに、政治判断を優先して改竄や隠蔽を行ってきました。大阪地裁の判決によって問われているのは、一体誰のための行政なのかということです。森友問題の真相に近づくための重要な文書を隠したままでは、国民のための行政とは言えません」(上脇博之氏)
森友問題の解明は、まだ終わっていない。
(私見)
森友学園への土地の8億円の値引きなど、国はあり得ない対応をし、文書開示請求に対しても、拒否を続け、それも出来ないという状況の中で、「海苔弁」と言われるような、凡そ「開示」とはいえない「消し込み」の入った「目晦まし文書」を以て対応した。裁判ではこれを悉く糾弾し、結果国は敗訴したのである。本来ならこの一連の行為は国が取り締まらなければならない事項である。それを国自身がやって除けたのだから、もうメチャクチャな話だ。誰が見ても、森友に対する「優遇」であり、それをやらせた契機は「首相夫人」の介入である。文書は、そこら辺の事情について書かれており、「首相夫人」の名前は悉く黒塗で消されたのである。
要するに、首相および首相夫人が、「主人が絶賛している森友学園」に対し、名誉校長に就いていた「首相夫人」に忖度して、国が不自然で、あり得ない対応をしたという事なのだ。
それを国ぐるみで、隠蔽し、あまつさえ、省庁の文書を改竄してまで、その発覚を防いだのである。本来なら、首相及び夫人が取り締まられる事態である。彼らを守るために、国の根幹まで崩したのである。こんな不条理なことが許されていい筈がない。首相は一連の疑惑を闇の中に葬って未だに首相の座に就いている。加計学園事件ももう一方にあり、憲政の常道から言っても、とても首相を続けられ状態には無いのである。
誰の目から見ても、首相および首相夫人の関与は明らかである。にも拘らず、かれらのやった行為を黙認し、国の統治機構の方を更に捻じ曲げ、かれらの立場を守る等、本末転倒もいいところだ。国や国民の方が大切なのは言うまでもない。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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