地方大出身者からノーベル賞続出! なぜか「東大」は振るわず?どうしてか!?
今年も日本の研究者からノーベル賞受賞者がでた。2014年 赤崎勇 / 天野浩 / 中村修二(物理学賞)、‘15年 梶田隆章(物理学賞)、大村智(医学・生理学賞)、そして
今年‘16年は、大隅良典(医学・生理学賞)と3年連続の受賞だ。最近は地方の国立大出身者が大健闘している。iPS細胞の山中氏も神戸大だし、青色発光ダイオードの中村氏も徳島大。ところが東大はこの15年間で3人と、イマイチ振るわない。
東大といえば、文科省による今年度の科学研究費補助金および学術研究助成基金助成金(総額約2000億円)の配分額が約216億円と最多。梶田氏が出た埼玉大や大村氏の山梨大の7億円と比べて圧倒的な差がある。差は歴然だ。研究費も優遇され、人材も設備も最高峰の筈なのに、どうしてなのかと不思議になる。
「大学通信」ゼネラルマネジャーの安田賢治氏の見解!
「そもそも東大に入れるほど優秀だけど、経済的な事情で地元大学に進学するという学生は今も昔も少なからず存在する。それに地方大より東大の学生の方が民間企業に引き抜かれやすい。お金にならない基礎科学より、利益を生む研究に人材が流れていく。ノーベル賞から必然的に遠ざかる構造がある。加えて東大は入学と同時に燃え尽きてしまう『東大までの人』が多い。地方大生の方が“伸びシロ”があるし、入学後も研究に没頭できるだけの“余力”があったりします」
【受験と研究の“縛り”が足かせに】
東大法学部卒で、米国で心理学、医学博士号を取得した鈴木丈織氏の見方はこうだ。
「ノーベル賞クラスの研究には新しい発想を積み重ねる独創性が要求されます。“枠”をはみ出さないといけないのに、東大は受験ではオールマイティーであることが求められ、研究においても学界の本流から外れることがなかなか許されない。競争が激しいので、論文の数をこなし、目に見える形ですぐに成果を挙げないと研究費も回ってきません。
即ち幼稚園・小学校から、過剰な期待の中で、お膳立てされた環境の元で、与えられた問題を解くノウハウ、技術を磨き、その処理能力は抜群であるが、世の中に出たり、ノーベル賞を貰うためには、そのお膳を自らが設定しなければならないのだが、どうやらそういう事に、慣れていない学生が多いようだ。歴史的に見ても、国の為に「お役に立てられる人材」を養成するという宿命を背負わされているので、自由な発想で、息長く研究に当らないと成果が出ないようなノーベル賞レベルの研究には不向きなのではないか?(この項小生の見解)
その点、地方大の方が、ひとつの分野には突出しているなんて学生が集まりやすい。東大のような妙な“縛り”が少ないぶん、独創的なひらめきも生まれやすいのだと思われる
最近は不況のせいで、「受験生の地元国立大志向がますます強まっている」(安田賢治氏)という。東大は凋落の一途、地方大出身のノーベル賞受賞者が今後さらに増えるかも知れない。
引用・参考元 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/165567/2
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