LED電球業界トップ<パナソニック>LED5年間保証 業界初、期間内無償交換
パナソニックは12月1日から、自社製のすべての発光ダイオード(LED)電球に5年間の品質保証を設け、期間内の故障は無償交換する。冷蔵庫や洗濯機など家電製品に一定年限の保証が付くのは一般的だが、消耗品として扱われている電球に5年もの長期保証を付けるのは業界で初めて。LED電球は約4万時間という長寿命が売りだが、価格の高さなどが壁となって、白熱電球からの置き換えが進んでいない。シェア首位のパナソニックは、LEDへの買い替えを促すとともに、品質のよさをアピールして競争でさらに優位に立つ狙いがある。
LED電球は、1日約6時間の使用で約20年間使えるとされ、白熱電球に比べ寿命が長く省エネ性に優れる。生活家電大手のアイリスオーヤマ(仙台市)が1年保証をしているが、パナソニックは5年以内に故障する率は低いと判断し、通常使用していて点灯しなくなるなど明らかに故障と分かる場合は無償交換に応じることにした。保証書やレシートがあれば、量販店や系列電器店で購入から5年間、無償交換に応じる。もし書類がなくても、電球に印字された「製造ロット番号」が特定できれば製造年月から5年間は対象とする。専用フリーダイヤル(0120・878・195)も設ける。
LED電球は、2011年発生の東日本大震災後、節電意識の高まりから一時的に普及が進んだが、最近は伸び悩んでいる。経済産業省によると、15年の国内出荷数は約2787万個と前年比3%減。電球全体に占めるLEDの比率は4割程度で近年は横ばいが続いている。メリットのPR不足と、業界平均で1個当たり約1600円という価格の高さが壁になっているとみられる。品質確保も問題となっており、国民生活センターなどには「買ったばかりなのに電球が切れた」などのトラブルが寄せられている。
パナソニックは国内で年間1000万個前後のLED電球を販売するシェアトップ企業。嶋川幸次・住宅商品部長は「LEDの品質を信用してもらえていないため普及率の伸びが止まっている。普及促進に向け、長寿命の保証を戦略として打ち出すことにした」と話している。
引用・参考元 ヤフーニュース <毎日新聞 11/29(火) 宮崎泰宏>配信
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