佐川理財局長の答弁を完全に崩壊させる新資料が発覚!

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佐川理財局長の答弁を完全に崩壊させる新資料が発覚!

 

2月中旬の森友問題発覚以降、誰よりも「名を上げた」人物といえば、財務省の佐川宣寿理財局長ではあるまいか。 もっとも「名を上げた」と言っても「知名度」が上がっただけの話であり、そしてその「知名度」も、「優秀な官僚」としてのそれではなく「嘘つき男」としての不名誉なそれであるが・・・・・

国会で「関係する書類は全て捨てた」だの「当時の担当者は目下、病気療養中」だのと、見え透いた嘘をつき続け、答弁が終わるたびにあのドヤ顔で議場を睥睨する。あの姿の滑稽さに気づいていないのは、おそらく本人及び(彼のパワハラによって完全に萎縮してしまっているという“財務省関係者談”)、理財局の面々ぐらいのものだろう。

だが、一方で、これまで誰一人として「佐川理財局長の嘘」を立証しえなかったことも事実だ。

例えば、満天下の失笑を買うこととなった「財務省のシステムは、即座にデータが抹消される仕様になってございます」という答弁。こんな話、誰だって嘘だとわかる。しかしこの子供でも笑ってしまうような与太話でさえ、「それは与太だ」ときっちりと証拠を添えて立証できた試しはない。野党議員は、いたずらに、「嘘はやめてください」「誠実に答弁してください」と求めるのみで、挙証責任を果たせていないのだ。 この辺りに昨今の野党議員の不甲斐なさが端的に表れている。佐川理財局長は嘘をついている。これは子供でもわかる。しかし国会における野党の役割とは、滑稽な佐川理財局長の滑稽さを、そして彼の陰湿さや破廉恥さや頭の悪さを見世物にすることではない。彼は政府委員である。野党は政府の不正を監視し糾す役割を負っている。であるならば、野党議員のやるべき仕事とは、「政府委員の答弁は、虚偽である。当方はこのような証拠を掴んだ。故に、答弁を訂正し、誠実なる審議の実を上げられたし」と、政府に要求することではないか。

 

■では、「証拠」はどこにあるのか?■

 

探せばあるのである。調査すれば見つかるのだ。政府が嘘をつくとき、いや、誰であれ人間が嘘をつくとき、その嘘を覆す証拠は、遅かれ早かれ、必ず何らかの有体物に記録された形で発見される。必ず証拠は見つかる。議会の質疑でテレビに映ることだけ考えず、膝を地面に擦り付け、虫眼鏡を持って現場を歩けば良いのだ。そうすれば、見つかる。必ず証拠は見つかる。

 

例えばこの「今後の手続きについて(説明資料)」と題されたこの紙はどうか?

 

⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=136816

 

冒頭にあるように、この紙が森友学園側に交手されたのは、平成26年12月17日。そして、文面を読めば解るように、この紙を書いたのは、財務省近畿財務局だ。

この紙で、近畿財務局は、小学校建設予定地としてあの豊中の土地を入手しようとしていた森友学園に対し、「この後、どんな手続きが必要か?」を、懇切丁寧に説明している。この紙で説明される内容は、土地取得要望書の提出から始まり、国有財産近畿地方審議会が平成27年2月に開催される予定であることや、財務局と航空局による現地確認のスケジュール感、有益費に関す事項や、定借後の定期報告のあり様などなど、微に入り細にわたっており、かつまた、網羅的だ。さらには、貸付契約の話だけでなく、最終的に売買契約に至る道筋まで、すべて、完全に説明しきっている。ここまで懇切丁寧だと、どう贔屓目に見ても、この紙で近畿財務局は森友学園に「もっとも手早く土地を入手する方法」を手取り足取り教えているとしか思えない。

ところが。

これまで財務省は、これとは全く違う答弁を繰り返してきた。 2月15日。衆院財務金融委員会で、共産党・宮本岳志議員と佐川理財局長の間で次のような質疑が繰り広げられている。

 

宮本議員「第123回国有財産近畿地方審議会の半年前の時点で、森友学園は、相当程度の確実性をもって、この土地は確保できると、こう述べて(注・大阪府の私学審議会に学校設置申請を)申請していたということになります。ということは、理財局に聞きますけれども、近畿財務局は本件土地の処分について、第123回国有財産近畿地方審議会に諮る半年も前から、まあだいたい確実だという内諾を森友学園に与えていたのではないですか?」

佐川理財局長「お答え申し上げます。平成27年その1月27日大阪府の私立学校審議会において、森友学園に対しまして、付帯条件を付して、学校設置の認可適当との方針が出されたものと承知しておりますが、これ以前に財務省あるいは近畿財務局から大阪府の私学審の関係者に対しまして、予断を持って、森友学園の学校運営の状況等伝えた事実はございません」

 

宮本議員「この土地については、森友学園に貸せるだろうという見通しを伝えた事はないんですね?」

 

佐川理財局長「そのようなことはございません」

 

審議会の3か月前に渡っていた。

 

やはり、佐川理財局長は、ここで明確に、「第123回国有財産近畿地方審議会より前に、貸せるだろうとの見通しや、売買契約の見通しを伝えたことはない」と答弁している。

しかしこの答弁は、今回発掘された財務省近畿財務局作成の「今後の手続きについて」という資料で、完全に嘘であることが立証された。先述のように、この資料は、平成26年12月17日に財務省近畿財務局から森友学園に渡っているのだ。第123回国有財産近畿地方審議会開催の3か月前のことである。

 

因みに、2月21日にも衆院財務金融委員会は開催され、同じく共産党・宮本岳志議員と佐川理財局長の間で、このようなやりとりがなされている

 

宮本議員「前回の質疑での理財局長の答弁、私に対して、『貸付10年以内に売買』ということを、第123回国有財産近畿地方審議会の前に予断を与えるような話を森友学園にしていたのではないかと申し上げましたが、これは否定されましたけども、実は、10年貸付、10年以内に売買というこの貸付の話はその前から進んでいたのではありませんか? それから年2730万円という貸付料まで既に取り決めていたのではありませんか?」

 

佐川理財局長「今ご指摘のありましたような学校審議会の前にですね、財務省近畿財務局から森友学園に対して予断を持って、国有地売却等の是非について申し上げた事実はございません」

 

ここで、宮本議員は「国有地審議会の前に、大阪府私学審に土地取得前提で学校設置申請が出ているのは、おかしいではないか」との指摘を行なっている。この指摘の根拠になっているのは、大阪府私学審議会作成の審議会議事録だ。

 

佐川理財局長はここに注目した。「大阪府私学審議会の議事録など、財務省答弁の矛盾追求の材料にならない。財務省の認識はあくまでも、財務省の認識だ」と言い張っている。

 

であれば。

やはり今回新たに発掘された「今後の手続きについて」なる資料を佐川理財局長に突きつける必要があるだろう。この資料を作成したのは、大阪府私学審議会でも、私学課でも、森友学園でもない。あくまでも財務省近畿財務局だ。紛れもなく、財務省の資料だ。財務省が平成26年年末の段階で、土地の定借契約のあり様から売買契約に至るまでの筋道を完全に示しているではないか。

 

もう「他人の資料を根拠に指摘されても答えようがない」方式の言い逃れはできまい。これで完全に、佐川理財局長の嘘は立証されるのではないだろうか。

 

ちなみに……。

 

今、筆者の手元には、段ボール4箱ほどの資料の束がある。この書類はこの書類の山から見つけた一つにすぎない。他に資料はまだまだあるだろう。もう少し丹念にこの資料の束を掘り返してみるとする。佐川局長は期待して待っていてほしい。

※菅野完氏の連載、「草の根保守の蠢動」が待望の書籍化。連載時原稿に加筆し、『日本会議の研究』として扶桑社新書より発売中。また、週刊SPA!にて巻頭コラム「なんでこんなにアホなのか?」好評連載中

 

 

記事・引用・参考元  <<文/菅野完(Twitter ID:@noiehoie)> >

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