景気拡大は政府発表より下回り既に終わっている?! 指標の変調を識者が指摘!!
「景気は緩やかな回復基調が続いている」――。何度となく耳にしているこのフレーズ。実質賃金が下がり続け、庶民感覚では景気回復の実感が全くないのだが、それでもこのままいけば2012年12月から始まった景気回復局面が来月、戦後最長の「いざなみ景気」(02~08年、73カ月間)に並ぶのだという。
ところが、「足元の景気指標ではいくつも変調を見せるものが表れています」というのは、経済評論家の斎藤満氏。例えば、7~9月期の鉱工業生産が前期比1.6%の減少となった。政府は台風や北海道の大地震など自然災害の影響であり、一時的な落ち込みと説明しているが、そうではない、とこう続ける。
「内閣府は7日に発表した9月の『景気動向指数』から見た『基調判断』を前月までの『改善』から『足踏み』に修正しました。景気指標が一時的な要因で変動することはよくあります。しかし、3カ月や7カ月という期間で見ると『足踏み』どころか『悪化』を示唆する指標もあります」
■内閣府の判断は「足踏み」だが…■
景気動向指数の基調判断が「悪化」とは、景気後退を意味する。「悪化」となるのは、景気と同じタイミングで変化する「一致指数」が当月マイナスであることに加え、3カ月移動平均が3カ月以上マイナスになる、というのが条件。実は9月時点ですでにこの定義を満たしているというのだ。
だが、「足踏み」から「悪化」へ移行する前に、「下方への局面変化」というステップを踏まなければならず、その条件は一部満たしていないため、現状は「足踏み」というのが内閣府の判断・言い分であるらしい。
いずれにしても、景気後退入りの一歩手前であり、「緩やかな回復が続いている」なんて全くの粉飾なのである。
「天候や自然災害を一時的な理由とするには指標となる数字の出方もおかしい。災害によって交通トラブルが起きたり、生産できなかったりすれば、在庫を使うので在庫は減るはずです。しかし電子部品や建設機械などで在庫が増えている。一時的な天候ではなく、中国向け需要の落ち込みが理由だからではないのか。後になって、『実は、今年の2、3月くらいから景気後退局面に入っていた』となる可能性もあると思います」(斎藤満氏)
景気判断もアベノミクスのマヤカシか? すべてこの類で真面な政治とは、とても言えない。
(私見)
安倍内閣の国民とは、減税・補助金の恩恵を施し、史上最大の内部留保を実現させた大企業従事者=富裕層のことを言っているのであり、国民の大半の一般国民など端から眼中にない。2012年12月から始まった景気回復局面が来月、戦後最長の「いざなみ景気」(02~08年、73カ月間)に並ぶ等というのは、大多数の国民には無縁である。経済基本指標なども、改竄・手心を加えたもので、真実を反映していない。アベノミクスとやらの「虚構」を粉飾するものだ。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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