体温を甘く見てはいけない! 平熱が35度台の子供増加傾向にある!
平熱が35度台の「低体温」の子どもが増えている。体力や集中力の低下などの悪影響も指摘される。多くは生活習慣を見直すことで改善できるという。
「低体温」とは、1日を通じて体温がおおむね35度台と低めにとどまっている状態のこと。最近はそうした子どもが珍しくないという。全国の小児科医107人を対象に2012年、飲料販売のキリンMCダノンウォーターズ(東京)が行ったアンケート調査では「低体温の子どもが増えている」との回答が8割近くを占めた。
調査を監修した奈良県大和高田市立病院の小児科部長、清益功浩さんは「低体温は代謝が低下している状態でもあるため、免疫能が落ちたり、疲れがたまったり風邪をひきやすくなったりします」と話す。
人間の平熱は、生まれた直後は37度以上で、生後100日で37度ほど、2歳頃で36度台に落ち着く。夜眠っている時は低く、日中活動している時は高く、という規則的な体温リズムで生活するようになる。
低体温は、このリズムが崩れた状態だ。早稲田大教授の前橋明さん(子どもの健康福祉学)は「自律神経の働きが乱れ、体温調節がうまくいかなくなると、低体温になる」と話す。日中の運動不足で体温を上げる機会が少ないことも原因だ。「低体温になると、登校・登園して下駄箱の所でぼんやりと座り込んでいたり、午前中の授業が頭に入らなかったりといったことが起こってきます」と話す。
平熱が35度台<重篤な病気を抱えている人は、押しなべて体温が低い☜35度の前半以下の体温>、増える「低体温」児童。 低体温を解消するには、自律神経のバランスを回復すること。そのためには、規則正しい生活習慣をすることが必要。
まずは遅寝遅起きの改善から。小学生ぐらいなら、午後8時、遅くとも9時には寝るようにする。メラトニンというホルモンが分泌のピークを迎える午前3~4時に体温は最も低くなる。明け方にはコルチゾールなどのホルモンが出て体温が上がり、目覚めの準備が始まる。朝食時には体温がある程度上がっている状態になる。
ところが、寝るのが午後11時になると、体温の低い時間帯が午前5~6時にずれ、朝食の時間に体温が上がっておらず、食欲がわかない。朝食を抜けば、熱量摂取がないため、さらに体温は上がりにくいという悪循環に陥る。
運動も大切だ。3歳児までは午前中に思い切り体を動かす。ある程度体力がついた4~6歳なら、午後も汗をかく運動をすれば、夕食をしっかり食べられ午後8時頃には眠くなる。
午後にテレビゲームなどで遊んで体力を使わずにいると体が疲れず、夕食時に小食になったりする。活動的な時間帯が午後8時過ぎにずれ、眠くなるのは午後10時を過ぎてしまう。
日中にしっかり活動して体力を使うことが大事だ。前橋さんは、幼児期なら親子でふれあう体操、小学生になったら鬼ごっこやドッジボールなどの運動を薦めている。<本来子供は外で元気に遊びまわることが必要なのだ!小学生のころから、ゲームなどに夢中になり、精神的疲れはあるが、体は使わないのでは、自律神経の不調などを起こしやすい。
そうでなくても現代は、運動、食生活、睡眠など、生活習慣を乱しやすい要素に溢れているため、子供の生活習慣をきちんとしつけていかないと、将来思わぬ病気を招く結果に陥る。
子供は流行しているものに流される傾向が強いが、一定のけじめを付けさせ、健康を阻害する要素を極力排除してあげることが結局は子供の為になるのである。
引用・参考元 ヤフーニュース<読売新聞(ヨミドクター) 11/2(水)配信>
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