博多の道路陥没は規模が大きかったから目立っただけ!実は全国規模で道路陥没(下水道管老朽化などで)は年間4000件発生!
27メートル、深さ約15メートルも道路が陥没したのに、よくまあ負傷者1人で済んだものだ。現場の判断で崩れる前に交通規制できたのは不幸中の幸いだが、ひとつ間違えれば大惨事になっていただろう。
福岡市は市営地下鉄七隈線の延伸工事が原因と認めたが、実は、原因は違えど、道路陥没は毎日のように起きているから今回の福岡陥没事件は他人事じゃない。国交省下水道事業課によると、下水道管の老朽化や腐食などによる道路陥没は、2014年度に全国で3313件も発生しているという。
「ここ数年は3000~4000件で横ばい状態です」(同課担当者)☜増えていないからいいってもんじゃないだろう! 実際、昨年5月に金沢市の県道で地下の下水道管が破損し、長さ約8メートルに亘って陥没する事故も起きている。
■日本中の水道インフラはガタがきている
「理由ははっきりしていて、標準的な耐用年数である50年を超える下水道管が増えてきているからです。総延長約46万キロある全国の下水道管のうち50年超は現在1万キロですが、20年後には11万キロに増える。下水道は高度経済成長期から急速に普及しました。早くから整備が進められた東京や大阪などの都市圏ほど、下水道管の“寿命”が近づいている。“陥没リスク”が高いといえます」(国交省事情通)
因みに東京23区内には約1万6000キロの下水道管が埋まっていて、そのうち50年超は約1800キロ。20年後にはそれが約8900キロに。都下水道局によると、小さな穴ぼこまで含め、年間約600件の道路陥没が発生しているという。
とはいえ、昨年11月に改正下水道法が施行。地方自治体は下水道管の定期点検を義務付けられ、東京23区では大がかりな補修が進められているが、財政難の自治体もある。補修の足並みは全国バラバラ、国交省も進捗状況は把握できていないというから、何とも心もとない。
☝因みに上水管の経年劣化(全く悪玉コレステロールで詰まった血管ですね!)
「先月、埼玉県新座市で起きた東電施設火災も、高度経済成長期から普及した送電線の老朽化が原因だった。下水道管もしかり。要するに日本中にガタがきているという訳です」
防衛費や外遊費に税金を遣うのもありだろうが、暮らしを守るインフラ整備をもっとしっかりやるべきだろう!
引用・参考 日刊ゲンダイ<経済ジャーナリスト・岩波拓哉氏>
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