安倍首相は憲法を知らぬ!岸信介爺様のノスタルジーと「弔い合戦」くらいの認識しかない!デマの類を流し「洗脳」に躍起である!改憲扇動が進行中!
産経新聞の報道によると、11月19日に山口県下関市で開かれた長州「正論」懇話会でケント・ギルバート氏が「自虐史観と憲法改正」と題して講演した。そこで氏は、憲法9条について「いざという時に国民の生命を見捨てることを国に強制するもので、生存権の規定を台無しにしている。憲法9条こそ憲法違反だ」と指摘したとのことである。
しかし、この一文は実に3つもの嘘で構成されている。
第1に、政府・自民党の確立した見解によれば、憲法9条は「緊急時に国民の生命を見捨てろ」と国に命じていない。確立された政府見解は、大要、次のものである。
①わが国も、独立主権国家の自然権として、他国から侵略の対象とされた場合には反撃する自衛権を有する。
②しかし、9条2項(戦力不保持・交戦権不行使)により、「必要・最小限」の自衛行動しかできないがそれはできる。
③だから、必要最小限の実力としての自衛隊を組織し、専守防衛の方針に従って運用している。
④さらに、日米安保条約により、日本が費用を負担して米軍に基地を提供し、いざという時に米軍に支援してもらう体制も整えている。
第2に、生存権(憲法25条)とは、「生活保護受給権」のことであり、生命権(13条、31条)とは全く異なる権利概念である。
第3に、憲法9条も憲法典の一部である以上、それが「憲法違反」になることなど、論理上も法学的にもあり得ない。
このように「嘘八百」としか言いようのない暴論を振りかざして、(米国カリフォルニア州)「弁護士」がまるで「専門家」のような顔をして、好意で集まった自民党親派の人々をいわば「洗脳」して歩いている。この現実を看過してはならない。
こうして洗脳され「囲い込まれた」人々は、最近では、私などの話を「どうせ護憲派の変な話だから」と言って、聞くこと自体を拒否する傾向がある。しかし、改憲は私たちの将来を左右する決定的に重大な事柄である。だからこそ、改憲派対護憲派の垣根を越えた「まともな」内容の公開討論が急務である。今こそ護憲派から挑まないと手遅れである。
(私見)
法学部政治学科に在籍したにもかかわらず、憲法の「け」の字も知らぬ首相!「信介爺様のノスタルジア」と、「弔い合戦」くらいの認識しかない!
小林節慶応大名誉教授プロフィール
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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