救世主となれるか!? 通販「偽サイト」を自動判別 兵庫県立大などが開発
実際の通信販売サイトに似せた「偽サイト」の詐欺被害を防ごうと、兵庫県立大学と県警、インターネット通販大手の楽天が、自動的に偽サイトを検知する新技術を開発した。見た目は本物そっくりのためだまされて注文する人が多く、「商品が届かない」といった被害が県内でも急増する。今後は利用者が偽サイトを閲覧すると警告が表示されるアプリを開発するなど、技術の実用化を目指す。(初鹿野俊)
県警サイバー犯罪対策課によると、偽サイトによる県内の詐欺被害は今年1~6月の上半期で110件、被害額計約230万円となり、昨年同期から倍増した。警察庁によると、こうした偽サイトによる被害も含め、サイバー犯罪による詐欺・悪質商法で寄せられた全国の相談は今年上半期で3万4161件に上り、前年同期に比べ3404件増えた。
偽サイトで商品の大幅割引などをうたい、購入代金を支払っても商品が届かないという被害が目立つという。
県警に寄せられる偽サイトの情報は、警察庁などを通じて民間のウイルス対策ソフトに反映されている。だが、消えては別の偽サイトが作られる“いたちごっこ”の状態が続き、楽天だけでもロゴが無断使用されるなどの偽サイトが6500以上確認されている。
そこで、県立大の申吉浩教授(応用情報科学)が中心となり、県警と楽天が蓄積する偽サイトの情報を分析。サイト作成に必要な「コンピューター言語」の組み合わせに着目した結果、偽サイトに多いパターンが発見された。
新技術は、この組み合わせを自動的に正規のサイトと比較することで偽物を見分ける仕組みで、テストでは98%の確率で判別に成功した。当面は楽天の偽サイトを対象に、閲覧時の警告表示などの開発を進めるが、他社サイトへの応用も視野に入れている。
県警は「被害が発生してからの事後対応ではなく、先回りして偽サイトの被害を未然に防げる」と意義を強調する。
引用・参考元・画像 Yahoo News <神戸新聞NEXT>
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