一寸「盛り過ぎじゃないか!」と批判も続出! 安倍首相の真珠湾訪問、実は「現職初」ではなかった!各紙誤報と相成ったが、雁首揃って誤報というのも「統制」の臭いプン!プン!
安倍晋三首相は12月26~27日、アメリカ・ハワイを訪問し、オバマ大統領とともに真珠湾(パール・ハーバー)を訪問する。謝罪ではなく、慰霊のためだ。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】<慰霊か、謝罪を含めるかで、全然対応が違う。首相は先の大戦は「聖戦」という捕らえ方をしているから、謝罪には触れないと思う。しかしこの両者は微妙に絡むから、慰霊だけで単純には済まないという見方もできる。したがってどう棲み分けをさせるか、そこら辺の関連付けによっては、首相の思惑を超え、難しい立場に陥る可能性だってある。単なる思い付きで外交を展開しては躓きのもとだ!
この事実が明らかになった12月5日夜には、朝日新聞や日経新聞などの各メディアが一斉に「現職の首相として初めて訪問」と報道。それを受け、BuzzFeed Newsも同じように報じていた。しかし精査したところ、首相の真珠湾訪問「現職初」ではなかった 各紙間違えたけど、実はあの人が、そうあの吉田茂首相が、現職首相として真珠湾を訪問していたことが分かった。BuzzFeed Newsは、65年前の新聞記事(読売新聞)にて確認した。
1951年9月12日(現地時間)。真珠湾を訪れていたのは、吉田茂首相。当時の報道を見てみると、吉田首相はサンフランシスコ講和条約を受諾すべく、9月上旬に渡米。その往路と復路でそれぞれハワイに立ち寄っている。真珠湾を訪れたのは帰り道だ。9月13日の読売新聞夕刊には、こんな記事が掲載されている。“吉田さん、眞珠湾訪問 お土産にモロコシ製のステッキ(黄金のクラブではなかった!)ロイヤル・ハワイアン・ホテルに一夜をあかした吉田首相は12日午前5時半起床、まさに明けようとするホテル付近の海岸を散歩した。お腹の調子もすっかり回復、朝食をとったのち同9時30分、ホテルを出てロング・ハワイ准州知事、ラドフォード米太平洋艦隊司令官、ハワイ陸軍司令官オーランド中将の順序で公式訪問し、それぞれハワイ滞在中の好意に感謝したが、ラドフォード中将を真珠湾に尋ねた時は感慨深げだった“という。
ちょうどその10年前、日本軍が奇襲攻撃をかけた米太平洋艦隊。その司令部を訪問するために、吉田首相は真珠湾に足を運んでいた。つまり、安倍首相が「現職首相として初めて真珠湾を訪問する」ことは事実と異なる。外務省の認識はどうなのか。BuzzFeed Newsは、同省北米局に取材した。「真珠湾と言うと広い範囲を指すことになりますので、これまで現職の首相が訪問している可能性はあります。より正確に言えば、『真珠湾のアリゾナ記念館を訪問して慰霊をするのが初めて』となります」アリゾナ記念館とは、日本軍の攻撃により沈没した戦艦アリゾナのうえに作られた追悼施設だ。毎年、100万人以上の人たちが足を運んでいる。取材に応じた担当者は「外務省として、現職首相として初めて真珠湾を訪問すると、会見などで言ったことはない」とも強調した。<外務省は後で言った言わないなどと弁明することの無いよう紛らわしい言い方をせず、こういう問題が起きないように事前に対処しておくべきだ!後出しジャンケンみたいな事は言い訳に過ぎない!>またこうも言っている。「読売新聞の報道を見る限り、吉田茂首相は真珠湾に立ち寄ったのだと思われます。ただ、外務省として何をしたのかは把握できていません。ただちに確認できる余裕がないため、お答えできない状況にあります」官僚は御身大切で常に焦点を暈す。<お公家様さん「おじゃりまする」の世界だね!>
たしかに各種報道をみても、「外務省によると」というソースの明示はない。記事の存在に関しては当の読売新聞から確認の連絡があり、把握をしたという。12月6日の読売新聞朝刊を見てみると、「日本の首相が米大統領とともに真珠湾を訪れるのは初めて」と表記されている。また、「真珠湾とは?」というQ&Aでは「政治家では、51年9月に吉田茂首相(当時)が立ち寄ったとの記録が一部に残る」と解説している。一方、ほかの4紙は「現職初」を見出しにとった。毎日新聞は「日本の首相が真珠湾で犠牲者を慰霊するのは初めて」と表現。朝日新聞と日経新聞、産経新聞は「現職首相の真珠湾訪問は初めて」などと断定調で、地方紙に記事を配信する共同通信も同じだった。
BuzzFeed Newsは当時の朝日新聞や毎日新聞の紙面を確認したが、真珠湾訪問に言及した記事は見つからなかった。
ただ、サンフランシスコへの往路でハワイに立ち寄った1951年9月1日に、国立太平洋記念墓地(パンチ・ボウル)を訪問している。パンチ・ボウルは、日系二世部隊を含む第二次世界大戦などの米軍戦死者の墓地であり、追悼施設でもある。吉田首相がそこを「慰霊」している様子は、記事からもしっかりとうかがえる。”首相墓地参り 涙して頭下げる老婦人(読売新聞夕刊) 同11時40分にはパンチボールの太平洋戦争戦没者墓地を訪れた。1万2千の白い十字架の中には多数の2世日本人の名も書かれている。吉田首相は白服にパナマ帽ステッキといういでたち、護衛兵を従えて待ち受けていた米国太平洋警備司令官ヘンリー・オーランド中将の案内で墓前に進み花輪を捧げ、しばし黙祷した。この花輪はハワイ特有のアントリュームバンダーで白い幅広のリボンには”日本首相吉田茂から”と鮮やかに記されていた”ちなみに、真珠湾にアリゾナ記念館ができたのは吉田首相が訪問した9年後の1962年のことだ。慰霊をしようにも、アリゾナ記念館は未だ建設されていなかったのだ。
BuzzFeed Newsは、これまで記事中で「現職首相として初めて」としていた部分を訂正した。菅義偉官房長官は12月8日午後の会見で、「政府として、真珠湾を訪れた現職首相は安倍首相が初めてという認識か」という質問に、「外務省によれば1951年に吉田茂首相がホノルルを訪問し、国立太平洋記念墓地で戦没者の慰霊を行っている。真珠湾は範囲が広大なこともあり、吉田首相が訪問し、なんらかの行事を行ったかは確認できない状況です」と述べた。こんなまどろっこしい言い訳を言わなくても、「改めて調べてみたが、間違いであることが分かった」でいいではないか!? こういうところにも誤魔化し体質とか、驕り体質が垣間見れるというものだ。
また、菅官房長官は「いずれにせよ、当時は真珠湾のアリゾナ記念館は建設されておらず、アリゾナ記念館で慰霊を行うことは安倍総理が初めての機会となる。また、アメリカの大統領とともに真珠湾を訪問するのは初めて」とも強調した。<ここまで間違いでないと拘るか!?それなら初めからよく調べて、こういう事実があったが、・・・なのは安倍首相が初めてだと言っておけば問題は起こらない筈だ! 誰も政府は完全無欠で間違わないなどとは思っていない!寧ろ嘘ばっかり言うことに怒っている!>
ロイター通信はこれを受け、「安倍首相はおそらく初めて真珠湾を訪れた現職首相ではない」と報道している。しかし事実でもないことが、実しやかに事実であるがごとき記事が、各社一斉の横並びに配信されるという事は、新聞の機能が果たされていないというという事でもある。必要以上に持ち上げる(こういうところから大本営発表的なことが起きるのだ!)即ち個人崇拝的な報道は国民に何を齎したかは、つい80年ほど前に日本は既に経験したことだ。また繰り返す気かと問いたい。
一部には、「たかが最初か、2番手かの些細な問題ではないか!?」と制する向きもあろうかと思うが、政府の立ち位置が、国民に対して真っすぐか、そうでないか、引いては「報道の大本営化」に掛かる問題を内在していると点で決して疎かに出来ない問題だといいたい。
引用・参考元 ヤフーニュース<Kota Hatachi / BuzzFeed>
コメント