老後破綻・破産を防ぐには、やっぱりオーソドックスな家計簿を使うのが一番! 「なんとかなる=どんぶり勘定」は大間違い=命取り!

老後問題[老人破綻・破産]

老後破綻・破産を防ぐには、やっぱりオーソドックスな家計簿を使うのが一番! 「なんとかなる=どんぶり勘定」は大間違い=命取り!

 

■年金だけではとても暮らせない■

漠然とした老後生活への不安はあるものの、今、月給や賞与があり、普通にキャッシュフローが回っている会社員だとしたら、定年退職後の生活についてなかなかイメージしにくいかもしれない。 特に「何とかなる」と思いがちのバブル世代は、年金だけで暮らせるのか、暮らせないのか、などといったことを深く考えたことがない人が多いのが現状だ。しかし、現実にせまる老後生活はかなり厳しい状態になると覚悟した方がいい!

 

まずは「年金収入だけでは暮らせない」という事を肝に銘じておこう。総務省の家計調査データ(2015年)では、高齢で無職の夫婦2人世帯の平均年収は256万円、一方、年間支出は331万円。年間収支はマイナス75万円となっている。 年に凡そ75万円の赤字は、現役時代に貯めたお金や退職金など老後資金を取り崩しながら生活しているのが実態なのだ。

■さらに衝撃なのは年金の手取り額は年々減っているということを知れ■

、年金収入が厚生年金と企業年金(退職金の分割受け取り)の合計で300万円ある人の手取り額を試算したものを見ると、手取り収入は「額面の収入-(社会保険料+所得税・住民税)」で求めるが、額面の年金収入が300万円の手取り収入は、1999年には290万円あったのが2016年は257万円だった。なんと、17年間で33万円も減っている(妻が基礎年金のみの専業主婦で東京23区在住のケース)。1割以上の減少だ。 「1999年」と比較しているのは理由がある。2000年に公的介護保険が導入されることが決まったとき、今後、介護保険料が掛かると手取り額はどのくらい減るのだろうと思い、導入直前の1999年分の計算をしておいた。 ところがその後、予想していなかった高齢者向けの制度改正が次々と実施され、年金の手取りは毎年のように減り続けることになった。

 

1999年は、国民年金保険料が10万円程度で、所得税と住民税はかからず、手取り額は約290万円だった。今年の試算をしてみると、所得税・住民税が約13万円、国民健康保険料・介護保険料が約30万円かかり、手取りは約257万円となった。 公的年金は、制度存続のために導入された「マクロ経済スライド」により、将来にわたって年金額が減少していくことが予想される。また国や自治体の財政や少子高齢化を考えると、高齢者も税金や社会保険料の負担が増えることは避けられないだろう。 年金の支給額が減り、税金・社会保険料が増えるということは、年金の手取り額が減るということを意味する。厳しい現実であるが、年金生活を迎える前に知っておきたいことのひとつである。このような背景を知っておかなければ、老後の生活を誤る。

 

  • 老後生活を何とかしようと慣れないことをするな!■

「それなら退職金を運用して、少しでも殖やそう」投資の経験もないのに…と考える人は多いだろう。 だが、これまでまったく投資の経験もない初心者が、いきなり不足分を補填できるほど利益を得るのはかなり難しい。自分で勉強せずに、金融機関ですすめられるままに投資商品を購入し、大きく目減りさせてしまった人は山ほどいる。 3000万円あった老後資金が2000万円になってしまうケースも珍しくなく、「こんなことなら利息がつかなくても預金にしておけばよかった」と後悔する高齢者も多い。

 

実は、老後破綻に陥らないためには、老後資金は「殖やす」よりも「減らさない」ことを考えることが大切なのだ。「減らさない」ためには、入ってくる収入が少なくなったなら、当然それに合わせて生活を変えなければいけない。ところが、案外それができない人が多い。

60歳で定年になっても年金を満額受給できるのは65歳から。ほとんどの人は60歳から65歳まで再雇用で働くことになる。定年前と同じようにスーツを着て出勤する毎日が続くが、給料は大幅にダウンする。勤務先によっても異なるが、定年前の年収の3分の1前後と心づもりしておく必要がある。 再雇用で働く人に多いのは「働いている間は、払えるものは払っていこう」と、家計の見直しをしないままにするケース。住宅ローンや保険の見直し、生活費の削減などをしないと、毎月の収支は当然赤字となる。即ち老後の生活は赤字基調になる。

 

嘱託はボーナスも出るが、現役時代に比べると金額はごくわずか。旅行に行ったり、電化製品の買い換えなどこれまで通りのお金の使い方をするとボーナス以上の出費になる。赤字分の資金の出所は、退職金や老後資金だ。 毎月の赤字が5万円、ボーナス1回でマイナス20万円とすると、年間の赤字額は100万円! 5年間続けると退職金は500万円減ることになる。65歳で年金だけの生活に入る頃には老後資金はずいぶん心許ない金額になる。

 

家計の見直しに着手しないままお金を使い、老後資金が大きく目減りしてはじめて「なんでこんなに金がないんだ」と怒り、急に「来月から食費は2割カットだ」などと高圧的に妻に対して無理な大リストラを宣言し、妻との関係もぎくしゃくしてしまうケースも多い。元管理職の男性に多いパターンだ。 これまで家計管理を妻任せにしていたため、生活にどのくらいお金がかかるのかまったくわからないのに、まるで部下に采配をふるうように一方的なリストラ宣言。これでは妻からブーイングが起こって当然だ。(夫婦の関係も悪化する)

 

■夫婦でやってください、兎に角夫婦で■

このようになってから焦っても遅い。それではどうしたらよいのか? 定年の前後に「わが家の家計」がどうなっているのか把握することが必須だ。先ずはおおまかに年間の支出を計算し、それをもとに予算をたててみる。つまり、仕事と同じく「決算&予算作り」をすればいいのである。

 

単に“節約しなければ”、と考えると特に我慢が苦手なバブル世代には苦痛かもしれないが、収支を考えて予算作りをする、と仕事と考えて頭を切り替えれば、もう少し前向きな気持ちになれるのではないだろうか。 ここで大事なのは必ず夫婦で相談しながらやること。生活感覚の薄い夫がひとりよがりに予算作りをすれば妻から文句が出るし、反対に妻任せにすると後で“こんな筈では”ということも出てくる。 たとえば、日々の記入は妻の担当、それを集計するのは夫がやるという分担で進めてみてはいかがだろうか。とにかく、家計の管理は「定年後の夫婦の共同作業」と心得るべし。

 

■老後破産を防ぐには、やっぱりアレ=オーソドックスなあれを使うのが一番です! 「なんとかなる」は大間違い■

何だと言えば、それは把握することに尽きる!そのための便利なツールとしておすすめなのが、昔ながらの“家計簿”だ。 「えっ、そんな今さら家計簿なんてめんどくさい」と思う人も多いかもしれないが、年間の支出の管理、日々の出費の把握が確実にでき、さらに一年間の記録としても残せるので、非常に有効なのだ。

深田氏は、2010年から年金生活者専用の家計簿を執筆・監修しており、いかに年金生活者に使いやすく、かつシステマティックな作りにできるかかなり頭を絞ったという。 最初は圧倒的に女性読者がほとんどだったが、ここ数年、確実に男性読者が増えてきていることを実感。そして、男性読者に圧倒的に人気なのが年間の収支が一目でわかるように記入欄がある“年間決算シート”である。 相談にきたときにお見せすると「こういうのが欲しかったんだよ」と目を輝かせる男性も多い。仕事の延長のような気分で家計を可視化できるところがいいのだろう。

 

また、最近戻ってきたアンケートはがきの自由欄に「年金生活に入るので、生活費を見直すために妻と相談して買いました」というコメントを書いてくれた読者の方もいた。年金生活はまだまだ先という人は、年末年始の帰省時に両親にプレゼントするという使い方もできる。

 

老後破綻、と聞くとお先真っ暗なイメージだが、実際ちょっとした生活の見直しで防げるケースは多い。まずは少しでも早く現実を直視して、できることからはじめてみよう。年金生活、定年後のライフスタイルに合わせた新しい家計簿。年間のお金の予定が一目でわかり、お金のすべてをマネジメントできる記録欄がつき。この1冊で年金生活のお金の管理が可能になる。

 

 

引用元 ヤフーニュース [gendaibiz-bus_all(深田 晶恵)]

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