統計不正問題お構いなし GDP速報を臨時報道まで出して報じるメディアの“大罪”!マスコミの自殺行為だ!
<GDP 2期ぶりプラス>――。内閣府が14日発表した2018年10~12月期のGDP(国内総生産)速報値。大メディアは大見出しを付けてデカデカと報じていたが、厚労省の統計不正問題で今や安倍政権下で公表される数値は世界中から疑問符が付いている。そんな中で政府発表を垂れ流しする大新聞・テレビの姿勢もマトモとは思えない。
実際、ネット上では、GDPの速報報道について、<緊急速報で流すニュースか?><まるで大本営発表>との批判が噴出。どうみても、今の状況では、果たして政府が公表している数字が正しいのか、誤っているのかが分からない状況だから当然だ。
内閣府は統計不正でGDPへの影響は「なかった」と断言している。しかし、時事通信の世論調査(8~11日)では、厚労省による統計不正の隠蔽が「あった」との回答は73.5%に達している。NHKの世論調査でも、政府統計を「信用できない」は52%だ。つまり、国民の大部分が政府発表を信用していないのだ。
■まるで被害者顔■
野党が指摘する通り、官僚らが安倍政権に忖度して統計数値を歪めたのかどうかはともかく、そんなマユツバ数値を「アベノミクスの成果」と大々的に報じてきた大マスコミにも責任の一端はあるだろう。昨年6月の賃金伸び率3.6%にしても、複数のエコノミストは「おかしい」と指摘していたにも関わらず、「21年ぶりの賃金上昇」「アベノミクスの成果」などと大ハシャギしていたからだ。
それが今や、「統計不正で騙されていたのは俺たち」と言わんばかり。まるで被害者顔だからクラクラする。
■法大名誉教授の須藤春夫氏(メディア論)の見解■
「GDPは景気を判断する重要な指標なので、報じることは大切ですが、そもそも数字を信頼できるのか。これまでは政府発表を信頼して報じることはあり得たでしょうが、安倍政権は隠蔽や改竄など、何でもあり。メディアは政府発表に対して、より注意深くならないといけないのです。国民の政府統計への不信感が高まる中で、何の検証もなく、政府発表を垂れ流していては、また不正統計と同じような問題が出ます」
発表モノ中心の大メディアのマヒした感覚が、安倍政権の横暴を野放しにしているのだ。
(私見)
マスコミはもう完全に自分の役割を放棄している。権力の監視どころの話ではない。もう真面な感覚をかなぐり捨て、権力の補完勢力を自ら買って出て、真実を隠し、権力のアシストをしている。政権の提灯持ち、露払いを積極的に果たしている。政権にとって癒合が悪いことは、報道せず、目隠しをし、国民を騙す役割を果たし、政府の広報と化している。日本を奈落の底に突き落とす機能を果たしている。マスコミの自殺行為だ。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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