医師が出す“軽い安定剤”の落とし穴!気軽に始めて依存症に!

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医師が出す“軽い安定剤”の落とし穴!気軽に始めて依存症に!

 

「最近、眠れないんです……」「では、軽い安定剤でも出しておきましょう」――。クリニックでこんなやりとりがあったら要注意だ。

 

東京女子医大東医療センター精神科の山田和男教授は、冒頭のやりとりを「当院に来る患者さんの話を聞いていると、そうやって睡眠薬を処方されているのはよくあること。『軽い安定剤』のほかに『導入剤』と表現する医師もいるようです」と指摘する。

 

患者は「軽い安定剤」や「導入剤」が、「睡眠薬」(睡眠障害改善薬)だとはあまり認識していない。気軽な医師の言葉に従い、気軽に飲み始める。

 

睡眠薬は、継続して飲むと耐性ができて、従来量では眠れなくなる。または耐性はできていなくても、飲まないと眠れなくなる。いずれも依存症だ。

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睡眠薬に詳しい精神科医が介入しなければ、睡眠薬を手放せなくなってしまう。山田教授は、大学病院という場所柄、難治性の精神疾患を抱える患者も多数診ている。それでも、睡眠薬はそうそう簡単に出す薬ではないという

 

「少なくとも『眠れない』というだけでは、睡眠薬は処方しません。眠れない患者の多くは、不眠恐怖症か睡眠相後退症候群。睡眠に関する正しい知識を身につける睡眠衛生指導などが先行します」

 

不眠恐怖症は、「8時間眠らないとダメ」など、間違った知識によって不眠症だと思い込む。高齢者によく見られる。また、睡眠相後退症候群は、体内時計のリズムの乱れで生じる疾患で、夜更かしが習慣化した若者に見られる。

 

また、うつ病など精神疾患の症状として不眠に至っているケースもある。この場合は、原因となる疾患の治療が先だ。

 

「精神疾患の治療の一環で睡眠薬を処方する場合でも、あくまで補助薬としてであり、依存症のリスクを考えれば、使うとしても最大でも2~4週間程度というのが望ましいです」

 

■多剤併用を防ぐルールにも落とし穴

 

つい先日、睡眠薬「ゾピクロン(商品名『アモバン』など)」と精神安定剤「エチゾラム(同『デパス』など)」に対して、「診療報酬上の1回の処方日数は上限30日」と定められた。一般的に向精神薬は法律で処方の上限が定められているが、これまでこの2種は、その対象から外れていた。

 

そのため、これまでこの2種類が乱用傾向にあり、厚労省の調査によると、ゾピクロンの平均処方日数は26.8日、エチゾラムは27日。全体を占める割合で見ると、31日以上もの処方がゾピクロンで16%、エチゾラムで15%もあった。90日超も、両方で1%あった。

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睡眠薬に依存性があるのは前述の通りだが、精神安定剤に関しても同様だ。睡眠薬と精神安定剤の大半は「GABA-A受容体作動薬」というメカニズムの薬で、精神安定剤が睡眠薬の代わりになる。

 

現在、診療報酬上の1回の処方日数に加え、多剤併用を避けるために「睡眠薬は2剤まで。精神安定剤も2剤まで」という決まりがある。しかしここに、患者側がはまるのを避けるべき落とし穴がある。

 

「睡眠薬も精神安定剤も最大量処方されれば、合計4剤になります。睡眠薬と精神安定剤は同じメカニズムの薬ですから、本来ならどちらか一方を、単剤で充分なのです・・・」

 

睡眠薬に詳しくない医師であれば、依存のために「薬が効かない」と訴える患者に、難なく増量の処方箋を書くかもしれない。睡眠薬、精神安定剤は3剤以上服用しても効果が高くなるというエビデンスは存在しない。

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薬剤を服用すると、血管が緊張し、血圧が上がる傾向がある。それに対して「降圧剤」を一緒に出す傾向がある。精神が不安定になるから、「安定剤(抗不安剤)」を処方する場合もある。即ち上記の内容である。この様に医者から出される薬剤は種類や数が増える。薬剤の長期使用は、それだけで「ストレス」となる。即ち現在の病気に加えて、余計(!?)な病気を発症する可能性もある。http://mahoroba19.com/archives/2157の記事の【風邪の症状を緩和させるために服用される薬にも注意が必要だ】を参照してください!

 

なんでも薬剤に頼るのは危険という事です。お年寄りが医者に行って、抱えるほど薬剤を処方されて、「これで病気は治る」と、いい医者は薬剤を一杯出して思っている向きもあるかもしれないが、全体的に不調の人が、薬剤を中止したら、それだけで、体調が戻ったなどという例が一杯あるのです。健康を維持しようと思ったら、薬剤を頼りにせず、栄養バランスの良い食事に心がけ、適正な運動をし、質の良い睡眠を確保、即ち正しい生活習慣をすること。我々の生体には、生体恒常性(ホメオスタシス)というものが備わっており、これを充分に発揮させること、即ち正しい生活習慣を徹底することに尽きるのです。

 

 

引用・参考元  日刊ゲンダイ 2016年10月19日配信

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