「甘酒」は<飲む美容液>~気になる糖質に注意しつつ、ニキビ予防や美肌のアンチエイジング!

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「甘酒」は<飲む美容液>~気になる糖質に注意しつつ、ニキビ予防や美肌のアンチエイジング!

 

この寒い季節、体を芯(しん)からポカポカと温めてくれる「甘酒」。昔からある、どちらかといえば地味なこの飲み物が、ここ数年注目を集めている。関連商品が数多く登場し、売り上げも上昇しているという。

 

その理由のひとつは<飲む美容液>とも言われるほどの栄養価の高さにある。美肌自慢のモデルや女優が愛飲していると、ブログやSNSで打ち明けたこともブームに火を付けた。先日12月5日にはNHK『あさイチ』でも取り上げられ、甘酒を継続して飲むと、肌のきめが整うなどの効果があることが紹介された。

 

甘酒の何がそんな美肌効果をもたらすのか――。

 

まず肌の機能を活性化させ、保湿効果やハリをもたらすビタミンB群が豊富。さらに代謝を促進しアンチエイジングが期待できる酵素が100種類以上も含まれるため、腸内環境が整い、肌荒れや吹き出物などの肌トラブルも改善される。

 

加えて、甘酒にはシミや美白に良いと言われている「コウジ酸」も豊富だ。

 

目の下のクマを薄くしてニキビ予防にも

 

実際、肌の状態を改善する効果を裏付ける研究成果も出ている。甘酒の缶飲料を販売する森永製菓は2015年5月、東京工業大学との共同研究により、甘酒を飲むことで<目の下のクマの改善が見られる>という成果を発表した。

 

この研究では女性17名に対して、酒粕と米麹を使った「甘酒飲料」と、甘酒風に味付けした「プラセボ飲料」を飲んでもらった。すると、甘酒を摂取した群は、プラセボを摂取した群に比べて、目の下のクマの明るさの有意な改善が認められたという。

 

甘酒の飲用後には、皮膚の表面温度の上昇も見られたことから「血行が促進されて、老廃物の排泄が促進されることで、クマ改善に寄与したのではないか」と、研究を主導した森永製菓の稲垣宏之氏は述べている。

 

また今年5月には、甘酒が皮脂を抑制する効果についての研究成果も発表。再び「甘酒飲料」と「プラセボ飲料」を1カ月続けて飲んでもらった試験において、甘酒を摂取した群では明らかに<肌の皮脂量が低下>したという。

さらに細胞レベルの実験で、皮脂量の低下を促しているのは、甘酒の主成分である「酒粕」と「米麹」であることが判明。このことから、森永製菓と東京工科大学は「甘酒の継続飲用はニキビの発生を防ぐ可能性がある」という結論を導き出している。

美白に効く「コウジ酸」も豊富に含む

 

ところで、甘酒には、日本酒を作る過程でできる「酒粕」から作るものと「米麹」で作るものの2種類あることはご存じだろうか?

 

現在、巷でブームになっているのは、米麹から作られた甘酒だ。アルコール成分を含まないので、下戸の人や子どもも飲める。また、麹由来の自然の甘さがあるので砂糖を加える必要がなく、カロリーを控えめにできる。手作りもできるが、発酵させるため手間と時間がかかる。市販品も割高だ。

 

それに対して酒粕由来の甘酒の特徴は、小量のアルコール成分を含むこと。お酒に弱い人や、運転をする人は注意が必要だ。また、通常は飲みやすくするために砂糖を加えるので高カロリーになりやすい。

 

半面、酒粕を水に溶かすだけなので家庭でも簡単に作れるし、市販されている商品も安めだ。

 

栄養価を比較すると、酒粕の方は肌の元になるタンパク質や、整腸作用のある食物繊維が多い。一方、米麹の甘酒には麹菌の持つ酵素が多数含まれている。

 

一方で肌のターンオーバーを活性化するビタミンB群や、美白に効くコウジ酸はどちらも豊富に含まれるので、どちらを飲んでも美容効果は期待できる。味の好みや熱量、飲み続けやすさで選べばいいだろう。

 

砂糖の代わりの調味料として

 

ところで、甘酒は、1日にどのくらい飲むのが適量なのだろうか?

 

カロリーは、米麹由来のもので100ml当たり81kcal。グラス1杯(200ml)で、およそ160kcalとなる。ココアよりは低いが、加糖清涼飲料水より高い。酒粕で作るときは砂糖を加えるのでさらに熱量が上がる。実は「飲み物」として考えるとハイカロリーの部類になる。

 

3食きちんと食べて、なおかつ甘酒を飲みたい人は、1日にグラス1杯程度を限度にとどめておいたほうがいいだろう。

 

ただし、ダイエット中の人や糖尿病患者は注意が必要だ。「食品成分表2015」によると、甘酒の100g当たりの糖質は日本酒よりもはるかに多く約18g。米のデンプンを麹が分解してできた甘酒は、ブドウ糖を多く含むため血糖値の上昇を引き起こす。

 

反面、お米のまま食べるよりも糖が急速に吸収されるから、風邪を引いたときや体力を消耗しているときには最適かもしれない。

 

栄養価も高くて疲労回復にも効果的だ。この甘酒の利点を日常的に取り入れたければ、砂糖の代わりの調味料として使うのも手だ。

 

発酵食品である甘酒は、味噌やしょう油、酢などとも相性がいい。自然な甘みと豊富に含まれるアミノ酸が、味を引き立てる。食卓に<飲む美容液>をうまく取り入れてみてはどうだろう。

 

 

引用・参考元 Excite News <   >(文=編集部)

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画像引用 「Shutterstock」より。

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