秋は「喘息患者」にとって、3大「発症悪化原因」が重なる季節なので要注意!
呼吸器科では秋になると喘息発作の外来患者が2倍に跳ね上がると言われている。秋には喘息患者が増えるのは事実である。原因としては、①ハウスダストの増加、②気圧の変化、③朝晩と日中の気温などが考えられる。
最近はハウスダストが注目されています。ダニなど。ダニは6月ごろから、寝具の中で、繁殖し、夏の間に数が最大になります。それが秋になると、寿命が尽き、一斉に死ぬため、死骸がハウスダスト化し、室内に充満するのです。喘息患者にとっては、たばこの煙どころではない悪環境になってしまいます。
余談ですが、誕生月と喘息には関係がありそうだという研究が発表されました。9~10月生まれの人に喘息が多いのです。この原因がどうやらハウスダストらしいのです。誕生が、ハウスダストが多い時期に重なると、そのダストを吸い込むので、免疫をつかさどる遺伝子の制御機能に変化が生じるため、アレルギー反応が出やすくなる。実際にアトピー性皮膚炎も秋に生まれた人に多く発症する。予定日が秋になる場合は、ここら辺を考慮して、ハウスダストの除去をした方がいいかも知れない。今は住居環境から、中々できなくなっている秋の大掃除をし、また、布団用掃除機で、寝具の中に張り付いているダニの死骸などを吸い取ってしまえば、喘息などの発症を抑えることがかなり期待できる。
気圧の面では、秋は台風の襲撃が多いので、台風との関係で、気圧が急激に下がる場合が多い。この影響で喘息発作を発症する人が多いのです。秋雨前線の通過も同じ理由で喘息発作を起こしやすい。
また気圧の急激の変化以上に発作に悪影響があると言われているのが、「気温の変化」だという研究者も多い。秋になると、1日の気温差が10℃以上になることが多い。特に注意しなくてはいけないのは、夜半から明け方に掛けては「要注意!」だ! 睡眠時は、交感神経が優位に働いている時間帯なので、気管支が萎縮している。そこに夜明けの冷気が気管支に当り、(気管支の)一層の萎縮状態を呼び込み、喘息発作が起こりやすくなるのです。
秋口はそのように、悪い環境が重なるため、喘息にとって、最悪の期間となる。出来る限りの対策を立て、発作が出ないように、予めの対応をしておくことが肝要だ。
※日刊ゲンダイ 「ご用心!死を招く病気は秋に発症する」シリーズ、長浜バイオ大学医療情報学 永田宏教授 コラム参照。
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