依頼側・受け側双方100万円の存在を認めているこんな解り易い口利きはない! ダンマリは許されない! 安倍内閣の息の根止めるか!茶坊主片山さつき!
〈安倍総理初のご参加で大変な盛り上がり!〉〈若手と総理とのお写真撮ったり忙しく楽しい!〉――。今年7月、気象庁が異例の警戒を呼びかけた西日本豪雨の最中、衆院議員宿舎で行われた自民党議員の酒席宴会「赤坂自民亭」に出席。ピンク色のジャケットを着て、安倍首相の近くでピースする写真をツイッターに公開し、こう書き込んでいたのが片山さつき地方創生担当相だった。
総裁選前からせっせと安倍をヨイショする姿が気に入られ、覚えめでたく初入閣となったワケだが、そんな露骨な論功行賞人事が早くも政権の屋台骨をグラグラと揺さぶり始めている。週刊文春がスクープで報じた、片山の国税庁に対する100万円の口利き疑惑だ。
文春は最新の11月1日号でも〈第二弾 片山さつきのウソを暴く〉と題した記事を掲載。片山が否定している100万円の振り込みの「指示書」や、振込先とされる「福岡銀行 大牟田支店」の口座番号などの“物証”を示し、音声データも公開した。片山包囲網は日増しに狭まるばかりだ。
対する片山は「記事には事実と違うところがある」「弁護士から裁判外の説明は控えてもらいたいと言われている」などと逃げ回っているが、ちょっと待て。文春を提訴したのは他ならぬ片山本人ではないか。自分で裁判を起こしながら、「係争中なのでコメントは控える」なんて許されるはずがない。
しかも刑事裁判でも何でもない。あくまで名誉毀損という民事裁判だ。それなのに自分で自分を刑事事件の被疑者扱いしているかのよう。片山は東大法学部卒をウリにしているが、肝心要の法律はナ~ンも学んでいなかったのではないか。
■疑惑隠しの時間稼ぎを続ける片山は「親方思いの主倒し」■
〈ウソがばれても責任を取らない。あるいはウソをさらに重ねてごまかす。そして今度は言質を取られるのを避けるためか、いよいよ政治家が言葉自体を発しない時代になった〉〈片山氏が全く無関係という訳にはいかない〉〈片山氏は国会でも詳しい説明をしないつもりなのだろうか。そうした姿勢が反って国民の不信感を募らせていることに、何故気づかないのだろう〉
与良正男毎日新聞専門編集委員は24日付の同紙のコラム〈熱血!与良政談〉で、〈司法を隠れみのにする愚〉と題して片山の一連の対応を批判していたが、ホント、その通りだ。
森友問題でも、森友前理事長の籠池泰典氏との関係を国会で追及された稲田朋美防衛相(当時)が「顧問弁護士だったことはない」と全否定していたものの、後になって民事裁判で稲田自身が原告代理人として出廷していた記録が発覚。稲田は答弁撤回と謝罪を余儀なくされたが、この儘だと片山も稲田と同じ道を辿る可能性が高い。
稲田も片山も自分を取り立ててくれた安倍のためを思って見え透いたウソやゴマカシ、ダンマリを決め込んだのだろうが、もはやその手は通じない。
シラを切るほど、国民の疑惑と怒りは増大し、政権に対するダメージもどんどん膨らむ。臨時国会で片山がモリカケ問題と同じようにノラリクラリ答弁を続けていれば、タダでさえ支持率が低迷する安倍内閣の息の根を止めるトリガーになるのは時間の問題。まさに「親方思いの主倒し」とはこの事だ。「この議員にしてこの総理あり」である。
■政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう言う■
「片山大臣は疑惑について自ら調査することも出来る筈。それなのに係争中と言い逃れしていれば説明責任を果たすと思っているのでしょうか。裁判することで問題の先送り、時間稼ぎをしているとしか思えません。安倍首相の任命責任も当然、問われることになるでしょう」
■民意を無視し、踏みにじる政権が「民意考察」の笑止千万■
そんな“時限爆弾”を抱えた問題閣僚を大勢率いる安倍は臨時国会の所信表明演説で「常に民意の存するところを考察すべし」という「平民宰相」と呼ばれた原敬元首相の言葉を引用した。6年近くにわたる長期政権を踏まえ、「長さ故の慢心はないか。そうした国民の皆さまの懸念にもしっかりと向き合っていく」と声を張り上げていたが、原がスピーチを聞いていたら激怒しただろう。安倍の政治信条とは正反対だからだ。
原が「平民宰相」と呼ばれたのは、単に爵位のない平民で初の内閣総理大臣という理由だけじゃない。原は東北地方の南部藩出身。戊辰戦争で薩長を中心とした「官軍」に敗れて「賊軍」に位置付けられ、教育や就職などで強い差別を受けた。そんな薩長を中心とした藩閥勢力に立ち向かうために原は立憲政友会をつくり、本格的な政党内閣を樹立したのだ。
ところが安倍は、およそ平民とは程遠い、銀の匙を加えて生まれて来たなに1つ不自由ないボンボン世襲議員だ。その政治姿勢といえば、選挙で勝てば「官軍」と言わんばかり。政党政治なんてクソ食らえの独裁手法だ。少数野党の意見には一切耳を傾けず、野党議員が抗議のために審議を欠席しても空回しで審議時間を費やし、時間が経ったら数の力をバックに「強行採決」だ。
沖縄の米軍普天間基地の名護市辺野古移設を巡っても、県知事選で移設反対を訴えた玉城デニー現知事が自公候補に圧勝して明確に「移設ノー」の民意を示したにも拘わらず、行政不服審査法という禁じ手で対抗。民意を無視し、平気で踏みにじりながら、「民意の存するところを考察」とはどのツラ下げて言っているのか。
■安倍は改憲のために「総理大臣」を演じているだけ■
おそらく安倍はスピーチライターが書いた原稿を棒読みした丈で、原の政治信条や歴史的背景なんて何も知らないし、興味もないのだろう。そんな安倍が兎に角何が何でもやりたいのは「壊憲」。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)が「原敬元首相は政権後半、強引な政治手法が批判されて暗殺された訳ですが、安倍首相にそこまでの覚悟があるのかはともかく、改憲に対する並々ならぬ意気込みだけは感じる(岸信介爺さんの弔い合戦)」と語った通り、所信表明の後半でも「国の理想を語るものは憲法」と切り出し、「憲法審査会において、政党が具体的な改正案を示すことで、国民の皆さまの理解を深める努力を重ねていく」と宣言していた。そもそも会見の発議は、国民がするものなのだ。総理は憲法遵守の義務を負っている。
だが、内閣改造直後に共同通信が実施した世論調査によると、臨時国会で改憲法案の提出に対して「賛成」は4割にも満たない。自民党内ですら、意見集約が進んでいない上、連立を組む「二の字二の字の下駄の跡」の公明党だって警戒感が強い。「一応平和の党のお題目」を上げているから、今回は流石にすんなりとはいかないだろう。学会には相当の造反者も出ているようだ。国民の多数が反対している改憲をムリヤリ推し進めるのは常軌を逸しているとしか思えない。「無知がそうさせるのだ」
■政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う■
「安倍首相が個人的にやりたいことと、国民が望んでいる政策が余りにかけ離れている。『民意の存するところを考察』というのであれば、本来は総辞職するべきでしょう」
「外交のアベ」なんて言っていたが、あくまでも自称のレベル。北朝鮮の拉致問題も北方領土問題もメタメタ。「アベノミクスのおかげ」と強調していた株価だって大幅下落だ。詰まるところ、政権を6年間も担っていながら、何ひとつ成功しちゃいないのだ。「総理大臣」という虚構を演じているに過ぎない男とペテン政権には一刻も早い退陣しかない。
(私見)
世襲議員とは、初代と違い、全て御膳立てをされたところに、何も苦労せず、のほほんと生きてきたということを意味する。従って物事の配慮に決定的に欠ける。安倍総理はこの事の典型的な例だ。父親である安倍晋太郎がいみじくもこう語ったという。「晋三には、政治家として、決定的に必要な<情け>というものない」と。だったらこんな息子を政治家にして欲しくはなかったと言いたいが、母親の洋子氏が、「安倍(岸家)の政治家の血筋を絶やしてはいけない。私が政治家にして見せる」と言ったという。世襲とはこういうことだ。
斯くして「知識も常識も見識もない」総理が生まれ、それが2回も総理の座に就き、特に第2次安倍内閣以降は、6年の長きに亘り、国民を苛め抜いている。答弁は官僚が書いた作文を、さも自分の「確信」のように語るが、「内容も、情け」も皆無である。政治は何のためにあるか、国民の為であるが、そもそも総理には、端から国民など眼中にない。あるのはホンの僅かな富裕層であり、大企業であり、お友達でしかない。元々恵まれているそれら富裕層には、補助金、減税を更に上積み、大多数の国民には、更なる「増税・医療費の値上げ、生活保護の削減、片親世帯の保護の削減」など挙げればきりがない。こういう基本的な構造だから、表向きと本音の部分で齟齬が起きる。その矛盾を「嘘や、改竄で糊塗する」ことが必要になる。すなわち自らのやっていることを、其の儘ストレートに出せないのである。従って、安倍内閣には、「嘘や、改竄」が当たり前のように存在する。つまりそういう構造を本質的に持っている=体質なのである。斯くして、虚偽答弁、論点逸らし、居直りなど当たり前、公務員には、公文書の改竄をさせるわ、議事録の削除はするわ、閣僚の名に値しない劣悪な人物を入閣させるわで、もう滅茶苦茶でござりまするがな。国際的評価も下がる一方だ。こんな人物を何時までも総理の座に就かせていてはいけない。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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