2019年!いきなり波乱の幕開け!安倍内閣の矛盾がいろんなところで噴き出してきた!激震の予兆!息の根を止めよ!
年をまたいで日本と韓国の間で繰り広げられている批判と反論の応酬。新しい年に安寧を願うのは世界共通の筈なのに、この異常さは、2019年がとんでもない年になることを暗示しているのではないだろうか。
韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したとされる問題である。発生は先月20日だから、すでに2週間が経過しているのに、日韓の言い分は平行線どころか、対立がエスカレートしている。
韓国側は遭難した北朝鮮船舶を捜索しただけで、レーダー照射はしていないと主張。防衛当局の実務者協議で済まなくなったのは、業を煮やした日本側が国民や国際社会に海自の正当性を訴えようと“証拠”映像の公開に踏み切ったからだ。これに韓国側が猛反発し、火に油を注いだ形なのだが、映像公開は安倍首相の「鶴の一声」だったと時事通信が報じたのには驚いた。
それによれば、当事者の防衛省はさらなる両国関係の冷え込みを懸念し、映像公開に慎重だったという。しかし、安倍は元徴用工を巡る問題や元慰安婦支援財団の解散で「韓国に対し相当頭にきていた」(自民党関係者)ため、レーダー照射問題で不満を爆発させた、つまり、ブチ切れた、ということらしい。
こうした報道を受け、韓国メディアは「安倍政権が支持率回復のために問題を利用している」「保守層を結集させるため、外交を内政に利用する安倍政権特有の小細工だ」と伝え、日韓の対立はますます深刻化。ついには3日、韓国側も近く動画を公開して対抗措置を取るまでにエスカレートした。
ここまできたら、もうどちらも拳を下ろせない。不見識かつ身勝手な安倍の「一言」で、日韓関係は一触即発の事態に陥ってしまったのである。
■政治評論家の森田実氏の見解■
「安倍首相は昨年9月に自民党総裁に3選して以降、傲慢さを増しています。来月、佐藤栄作政権に次ぐ戦後歴代2位の長期政権となり天狗になっているのでしょう。安倍首相は感情的になって、韓国を力ずくで抑え込もうとしている。かつて日本は韓国を植民地として併合した。韓国国民はその歴史を忘れていない。そうした関係の中で日本のトップが高圧的な態度に出れば、反発を招くのは当然。歴史をきちんと学んでいる政治家なら、それは決してやってはいけないことだと分かるはず。しかし、安倍首相は分かっていない。日本にとって自滅・自殺行為です」。IWC脱退は一国主義のトランプさながら・・・!この親分にして、この子分有り!
■世界経済も不穏な空気で新年を迎えた■
祝日明け2日の海外の外国為替市場で円高が急伸。1ドル=108円台を付けると、3日はさらに円高が加速し、一時、104円まで円が買われた。東京市場が正月休みのため、市場参加者が少なかったことや、米アップルが業績見通しを下方修正したことなど特殊要因があるとはいえ、深刻な世界経済の減速懸念を背景に比較的安全とされる円に買いが膨らんだ形だ。
昨年末からの米国株の乱高下は年明けも続いている。米国発の金融市場混乱と超円高は日本株の暴落要因で、企業業績に直結する。まさに波乱の幕開けだ。
トランプ大統領は昨年末の米株価急落を「ちょっとした誤作動」などと勝手なことを言っているが、中国の景況感も悪化しているし、そんな甘くはない。加えて、国際協調路線だったマティス国防長官が退任したトランプ政権は、ますます一国主義を加速させ、おそらく糸の切れた凧のように迷走することになる。
日本が昨年末、国際捕鯨委員会(IWC)の脱退を決めたことについて、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は12月31日、「(IWCは)西洋文化の押し付けでなく、減少する資源を管理し、地球を保護するという世界共通の義務の表れだ」として、日本の主張する「文化論」を批判。その際、地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」などから脱退したトランプの政治手法との類似性に言及していた。
小さなトランプさながら、国際協調路線から外れていっているというわけだ。
米中の貿易戦争が激化し、ロシアを加えての覇権争い。それに欧州が反発と、世界は混迷の度合いを深めつつある。
■元外務省国際情報局長の孫崎享氏の見解■
「2019年は嫌な年になるのではないかと懸念しています。『米中冷戦』と言われますが、これにますます拍車が掛かるのではないでしょうか。既に技術問題(中国の情報通信機器大手『ファーウェイ』を巡る問題など)を中心に米中関係はおかしくなっています。そして、『アメリカファースト』のトランプ大統領に世界中が引っ張られてしまっています」
■知らないうちに国は壊れていく■
ところがである。自分のせいで日韓関係が取り返しのつかないほど悪化し、世界経済にも激震の予兆が出ているのに、この年末年始、安倍は例年同様、高級ホテルに宿泊して、ゴルフと映画三昧だ。6日間でゴルフ3回、映画を2本観賞した。報道陣に今年の抱負を問われると、元号が変わることや大阪でのG20開催を念頭に、「まさに日本が大きな転換点を迎える。首相として日々全力を尽くしたい」と語っていた。
年頭所感でも同様に、「平成の、その先の時代に向かって『日本の明日を切り開く』1年とする」「日本が世界の真ん中で輝く年となる」と、大仰な言葉を繰り出していたが、こういうのが一番怖い。安倍は一体、どういう時代を切り開くつもりなのか。
米ロ中欧まで絡むような新冷戦の時代に突入する中、アベ外交といえば、トランプ米国にはポチとしてスリ寄るだけでなく、高額兵器を爆買い。これから本格化する日米FTA交渉で身ぐるみ剥がされる寸前だ。ロシアのプーチン大統領との北方領土返還交渉も、個人的なレガシーづくりの色がにじみ出ている。その一方で、過去の歴史を忘れたかのような韓国に対しての高圧的な振る舞い。そんなリーダーにあるまじき安倍が、ただただ勇ましく「明日を切り開く」と言ったって、何の理念も見えず、空虚でしかない。むしろ、おぞましさが浮き彫りになる。外交無定見の安倍が切り開く「明日」は、いつか来た道になってしまいかねないのではないか?
「安倍首相自身はすべてが自分中心に回って、うまく行っていると思い込んでいるのでしょう。官邸の権力が強大化し、官僚も安倍首相に阿る。日韓の問題でも、外務省は首相の代弁者のようになっています。首相の耳に正確な情報が入らなくなっていると思います」(森田実氏=前出)
国民が正月気分で浮かれていると、この先、この国はとんでもないことになりかねない。6年間の安倍政権で、国民はその異常さに慣れきってしまっているから、危機の予兆にもなかなか気づかないだろう。
「知の巨匠」と称された評論家・故加藤周一の半生記「羊の歌」の次の文章を、年初の今、改めて、胸に刻んでおきたい。先の戦争に突き進んでいった様について、こう記している。
〈毎日私は新聞を読み、放送を聞いていたが、日本国が何処へ行こうとしているのかを全く知らなかった。(中略)すべての事件は、全く偶発的に、ある日突然おこり、一瞬間私たちを驚かしただけで、忽ち忘れ去られた。井上蔵相や団琢磨や犬飼首相が暗殺され、満州国が承認され、日満議定書が押しつけられ、日本国が国際連盟を脱退し……しかしそういうことで私たちの身の廻りにはどういう変化も生じなかったから、私たちはそのことで将来身辺にどれほどの大きな変化が生じ得るかを、考えてみようともしなかった〉
知らず知らずに国は壊れていく。後世になってみれば、2019年がその分岐点の年になっているかも知れない。肝に銘じておくべきである。
(私見)
いろいろな食い散らかしの政策の矛盾が、ここに来て一挙に噴き出してきた。実績なるものを、嘘で塗り固めてきたが一挙に剥がれ落ちそうな気配が濃厚になってきた。任期を延長してから、一層増長してきているというから、自民党内にも、離反者が出てくると思われる。そうなれば一挙に崩れ落ちるかもしれない。これだけ国民を無視した内閣は一刻も早く倒さなければ日本は存亡の危機を迎える。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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