ペットの熊に襲われ落命…8年前より小熊から飼育 長野県安曇野市!
今年は熊の被害に関するニュースがやけに多いが、またしても。ただし、野生の熊によるものではなく、“犯人”は、飼育されていたペットの熊だった。
15日朝、周辺に田畑や住宅が混在する長野県安曇野市の一角で、その“事件”は起きた。米の精米や出荷を行う農業施設、「降籏(ふるはた)ライスセンター」の片隅で飼育中のツキノワグマが、飼い主の一人で、近所に住む会社員の三原治雄さん(56)を襲ったのである。
長野県警安曇野署は、
「ライスセンターの所有者と三原さんは共同で雄、雌2頭の熊を飼育していました。所有者の息子さん(39)が、檻の様子を見に行くと、2頭のうちの雄が檻から出ていて、三原さんが倒れていたのです」
すぐに病院に搬送されたが、三原さんは右腕などを噛まれていて、約2時間後に死亡。所有者の息子も、熊を檻に戻す時に嚙まれ、左腕などに軽傷を負ったという。
「おそらくはエサなどをやる際に檻を開け、何かの拍子に襲われたのでは」(同)
もはや今となっては、熊のみぞ知ることだが、なぜ、本来は凶暴な熊をペットとして飼っていたのだろうか。
危険な特定動物を飼うには、逃げ出さないための檻や、第三者が近づけないようになっているかなど、様々な項目をクリアしなければならない。今回のケースでも、県の許可は取っていたが、そこまでして飼う理由はというと、
「猟師が撃った親熊の近くに、生まれたての子熊がいたので引き取ったのが始まり。8年前から飼っていました」
というのは、飼育施設を管轄する長野県松本保健福祉事務所の担当者。
「三原さんは、特に可愛がっていたそうです。赤ん坊の頃は3時間置きにミルクを与えたりして、よく慣れていたと聞きました。でも、やはり犬猫とは違うんですよ」
雄は立つと180センチほど。熊たちの今後だが、殺処分の可能性が高いという。
今年も熊が里に下りてきて、作物を荒したり、人を襲ったりする事件が相次いでいる。山林と住居の間の畑などが、休耕地になり、従来線引き(?!)されていた境界線が曖昧になっていること、山に餌となる木の実などが、例年になく不作(?)で、あること、一昨年が熊の繁殖が多かったことなど、その要因らしいが、人口減で、立ち退く住民が多く、過疎化・休耕地など、社会問題も大きな影を落としているようだ。
引用・参考元 ヤフーニュース<「週刊新潮」2016年10月27日号> 掲載
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