深海の巨大イカ「ダイオウイカ」は同一種。しかも相当数生息している可能性。のDNA解析で判明(国際研究)
我々を魅了してやまない、最大で18メートルにも及ぶ深海の巨大生物「ダイオウイカ」。NHKと米ディスカバリーチャンネルが、生きた個体を映像で撮影することに世界で初めて成功し話題となったが、その謎に包まれた正体を解明するべく行われたDNA解析の結果が、20日に英学術専門誌「英国王立協会紀要」で発表された。新発見の一つは、ダイオウイカは1種しか存在しない可能性が高いというものだ。
また、ダイオウイカは実は希少種ではなく、深海に多くの数が生息しており、その幼体は暖流に乗って、極地域を除いた世界中の海に広まっている可能性があるという。
DNA解析を行った生物学者らは、「ダイオウイカ属には『Architeuthis dux』の1種しか存在しないということを強く示す」証拠が得られたと述べている。もし事実ならば「この種は汎存種で、相当な数が生息している可能性が高い」という。
乗り物で例えるならバスほどの体長と、暗い深海で獲物を見つけるためのビーチボール大の目を持つダイオウイカは、地球上に存在する無脊椎動物の中でも最大級。9年前に初めて自然界で生息している姿が確認されるまでは、マッコウクジラの胃の中や海上で見つかったり、浜に打ち上げられたり、トロール船の網にかかったりする死骸でしか確認されていなかった。
研究チームは、オーストラリア、スペイン、フロリダ、ニュージーランド、日本の海域で発見された43体の死骸を対象に、雌の親から受け継がれるミトコンドリアDNAを解析した。すると、DNAの特徴の差があまりにも小さかったことに驚いたという。「このデータは、世界には1種類のダイオウイカしか存在しないことを強く示している」とチームは述べている。
via:sciencedaily・afpbb
世界初 ダイオウイカの深海映像が撮影される
世界中に相当数生息しているとすれば、天敵とされるマッコウクジラさんとの壮絶な死闘がどこかの海で毎日のように繰り広げられているのかしら。また胸が熱くなってきたぞ。深海にはやはりまだまだ不思議と謎がたくさんありそうだ。深海版NASAのような研究施設の誕生を待ち望んでみたい。
記事・画像引用・参照元 karapaia <archives>
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