災害の予測にも応用? 土地の歴史から分かる街の未来! 関西では50万年前から断層の動きが活発化している!
関西ではいくつかの山地と盆地が交互に並んでいます。この地域の外側を囲む線は三角形になり、「近畿三角地帯」と呼ばれています。そこではおよそ50万年前から断層の動きが活発になっています。阪神・淡路大震災も一連の動きによるもの。関西では数百年に一度、地震災害が起きています。
50万年前から活発化したこの地殻変動は六甲変動と呼ばれ、六甲山や生駒山などが地形にあらわれ始めました。六甲山は標高931メートルで、街に面した南東側斜面は急な崖になっている。もともとは平地でしたが、これまで阪神・淡路クラスの地震が起きるたびに、1~3メートルくらい地面が持ち上がって、落差が大きくなっていったわけです。低い方は泥がたまるから平野ができ、高い方は山になっています。眺めがいい場所は、足元がよく見える。落差の激しい崖は断層によって大きくずれたことが分かります。
また、奈良や京都付近は河川の出口が断層運動で狭められ、明瞭な盆地となりました。これらの盆地の端には大体、断層が通っています。断層は地震を起こすから怖いと思うでしょうが、実は、盆地をつくる役目を果たしている。盆地とは内陸部にできた平坦地のことで、平地と断層は切り離せない関係なのですね。
日本はこの断層の数が世界に比べて多い。それは太平洋プレートが本州の下に潜り込んでいて、日本列島を持ち上げているからです。ひび割れができるたび断層になります。
予測についてですが、大阪では市内を南北に走る上町断層は最近の9000年間、断層活動が見られません。過去の上町断層の活動史を調べればどのくらいの頻度で大地震が発生するか見当はつく。ただし、陸の活断層からの地震は数千年に一回だから将来の発生時期の誤差は大きい。逆に、海の地震は100年~数百年に一回だから、見当がつきやすいといえます。
大地震の発生が懸念されている。こうした地形の特徴などを知り、地震の可能性を、特徴を知っておくことも大切だ。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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