株主総会はなんとか乗り切ったが!米WD社と泥沼訴訟合戦へ! 東芝は8月中にも上場廃止が現実味を帯びてきた!
28日、東芝は定時株主総会を開いた。昨年は都内の両国国技館で開催したが、今年は幕張メッセ(千葉県)に会場を移した。出席者数は昨年比でほぼ半減の984人だった。「罵声が飛び交う大荒れ模様ではなく、淡々とした進行でした。怒りを通り越し、いまは諦めの心境です」と50代の株主の言。
5月15日が公表期限だった2017年3月期の決算は監査法人の承認が得られず、いまだ未確定。株主総会までに売却先を決めるとしていた半導体子会社「東芝メモリ」も、優先交渉権を与えた日米韓連合(産業革新機構や日本政策投資銀行、韓国SKハイニックスなど)と合意に至っていない。
「東芝経営陣のあまりの不甲斐なさに、もはや上場廃止は避けられないと感じる株主が大勢います。何しろ、半導体事業で東芝と提携する米ウエスタンデジタル(WD)社は対決姿勢を強めているのです。東芝メモリの売却が不可能になれば、東芝は債務超過を解消できなくなる恐れが高い。18年3月末に債務超過の状態だと上場廃止が決まります」と市場関係者は指摘する。
東芝の綱川智社長は株主総会で、「(WD社は)不当に売却を妨害している」と非難した。また、WD社を相手取り、妨害行為差し止めの仮処分と1200億円の損害賠償を求め、きのう、東京地裁に提訴した。 対するWD社は東芝メモリの売却中止を米裁判所に訴えている。両社の争いは泥沼化だ。
「東芝は訴訟合戦を繰り広げるつもりはないでしょう。真の狙いは、WD社を日米韓連合に引き込むことです。WD社が訴えた米裁判所の判断は7月中旬に出るといいます。東芝は、その前に自らの訴えを取り下げ、WD社にも取り下げてもらう。両社は和解し、最終的にWD社が東芝メモリに絡めば、WD社のメンツもつぶれないというわけです」と経済ジャーナリストの真保紀一郎氏は読む。
ただし、WD社が強気を貫き、米裁判所が売却差し止めの仮処分を下したら、東芝メモリの正式な売却契約は不可能となりかねない。「そうなると、東芝は債務超過を解消する術がほぼ消えます。上場廃止へまっしぐらです」(証券アナリスト)
東芝は8月1日に東証2部への降格が決まっている。先延ばしした有価証券報告書の提出期限は8月10日。監査法人と折り合いが付かなければ提出不可能だ。さらに半導体事業の売却は迷走したまま……なんて事態に陥ったら、8月中にも上場廃止が決まるかもしれない。八方塞がりだ。
記事・画像 引用・参考元 Yahoo News
画像元 yjimage
コメント