土俵際の東芝! 企業価値は「マイナス1兆円」という驚愕!
東芝が追い詰められている。13日、2017年3月期の有価証券報告書(有報)に関し、監査法人のPwCあらたが「意見不表明」とする意向だと報じられた。 東芝は事実に反するとし、「8月10日の有報の提出に向け全社一丸となって全力を尽くす」とコメントした。
「関東財務局に提出される有報は意見不表明でも受理されます。ただし、東証の判断は別です。昨年10~12月期の四半期報告書も不表明だったし、2回連続となると上場廃止は決定的でしょう」(市場関係者)
日本時間の15日未明には米ウエスタンデジタルが米上級裁判所に求めた「東芝メモリ」売却の差し止め訴訟の判断が出る。差し止めとなれば売却交渉に暗雲が漂う。 ただでさえ、東芝メモリの売却は難航中だ。6月下旬に政府系ファンドの産業革新機構を中心とする「日米韓連合」との優先交渉を決めたが、連合に半導体大手の韓国SKハイニックスが加わっていたため、「技術流出の懸念」が浮上。しかも、当初は「融資」にとどめるとしていたSKハイニックスは、ここへきて経営トップが「株式取得を断念するつもりはない」と発言し波紋を広げている。
混迷の深まる東芝は株価もジリ貧だ。6月半ばの300円台から、242・4円(13日終値)まで下落した。「東芝は100%出資子会社の東芝メモリを約2兆円で売却しようとしています。平たくいえば、東芝メモリの企業価値は2兆円です。一方、東証に上場する東芝本体の時価総額は13日終値ベースで1兆円強しかありません。変な話、東芝を丸ごと買ったほうが安いのです」(経済ジャーナリストの真保紀一郎氏)
かなり乱暴だが、東芝を1兆円で買うと、2兆円の価値を持つ東芝メモリが手に入るのだ。
「別な見方をすると、東芝メモリの価値2兆円を差し引けば、東芝本体の企業価値はマイナス1兆円ということになります。時価総額で判断すると、エレベーターや電力など残された東芝の事業価値はマイナスです。こうなると経済の原則からいって、倒産がチラつきます」(真保紀一郎氏)
東芝株は8月から東証2部に降格する。その先に待っているのは上場廃止、そして法的整理かもしれない。いよいよ風雲急を告げる事態に入って来たか!?
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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