ダイエットは、食事制限、運動に目が行きがちだが、実は「睡眠の質」の影響も無視できない!

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ダイエットは、食事制限、運動に目が行きがちだが、実は「睡眠の質」の影響も無視できない!

 

ダイエットと言えば、食事制限とか、運動とかに目がいきやすいが、実は睡眠が大きな影響力を持っている。「毎日活発に動き廻ったり、ダイエットの努力をしているのに全然瘠せない」という人は、睡眠不足や睡眠の質が影響しているかも知れない。

 

コロンビア大学の睡眠と肥満の関係を調べたデータがある。18000人を対象にしたものである。平均睡眠時間が7時間のグループを基準にして、「睡眠と肥満」の関係を調べた。6時間だと、23%、5時間だと50%、4時間以下だと実に73%も肥満になる確率が高くなるという結論を得た。

 

それはどういうことなのか?一見関係ないように見えるが。それは睡眠中のホルモンの働きにあるのだという。睡眠が食欲の抑制や、痩せたり、太ったりするのに関係するホルモンの分泌に関与しているからだ。食欲に関係するホルモンで有名なのは、「レプチン」や「グレリン」である。脂肪細胞から分泌されて、満腹中枢を刺激し食欲を抑えるのが前者レプチンである。胃から分泌され食欲を促進させるのが、後者グレリンである。

 

さて睡眠が不足気味になると、レプチンの血中濃度が低くなり、逆にグレリンの血中濃度が高くなる。両者はシーソーの関係にある。スタンフォード大学では、睡眠時間5時間の層は、8時間の層に比べて、レプチンの分泌量が平均15.5%減り、逆にグレリンが15%増えたという結果を発表した。要するに食欲が15%増したという事だ。しかも睡眠不足でグレリンが増えると、「オレキシン」というホルモンも増加するという事を突き止めた。オレキシンというホルモンは、運動量の増加など人の覚醒・興奮に関与するホルモンで、同時に食欲も増進させるという働きをする。更に睡眠不足でイライラしてくると、「コルチゾール」と言うホルモンが断続的に過剰分泌され、血糖値を上げ続ける。その結果インスリンの分泌を誘発し、脂肪を溜め込むので、増々肥満が促進されてしまう。

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それじゃあ!睡眠を長く取ってやろうと思うのが人情だが、ところがどっこい、そうは問屋が卸さない。9時間以上の睡眠を取ると太りだすというデータがある。一般的に望ましいという睡眠時間は、7時間半~8時間と言われる(最適な睡眠時間というものは性別・人種また個人によって異なるのでややこしいのであるが)が、適正睡眠時間は一定ではない。では適正睡眠時間はどうやって割り出したらよいのか?

 

睡眠時間が足りていれば、寝ざめがスッキリしており、心身の疲労の回復が出来ていると感じることが出来ている。また、不安や肌荒れ、口臭や、集中力や記憶力が定まらないといった状況が起きない。もし睡眠時間が不足しているとそういう症状が出てくるので寝不足なんだと自覚しよう。

 

ダイエットは、単に食事の制限や、運動をすればいいという事ではなく、質の良い睡眠がが確保できているか否かというモメントが大きな影響を与えていることを知ろう。睡眠も併せて取り組まないと効果が出にくいという話でした。

 

  • 日刊ゲンダイ 「ダイエットを科学する」シリーズ。「睡眠中のホルモン分泌が原因」参照。

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