太りたくなければ歩こう! 急ぎ足でX2、階段を上るで、X4のエネルギー消費!
「太る!」「痩せる!」は、基本的には、「食べる量、摂取量」と、「消費のバランスとその調整能力」によるところが大きい。消費の割合に比べて、食べる量が多ければ当然ながら太ります。それでは痩せたいからと言って、極端に食べなければ、「痩せる」を通り越して、体を壊してしまいます。「それじゃあダメじゃん!」の世界に入ってしまいます。従って食習慣の適正化と、運動をすることによって、体に無理な負担を掛けることなく、体形を維持するという事が大切なことです。ここら辺を弁えずに、痩せたい一心で、無理なダイエットをするという事は間違いです。健康を壊してしまえば、元も子もありませんと、早稲田大学スポーツ科学学術院の川上泰雄教授が警告する。
では一体どういう運動をすればいいのか!? 70kgの体重の人が、5k体脂肪重を減らすには、どうすればいいのか、パターンを示して戴いた。①ランニングで1km走ることによって、1kカロリー消費する。②ウォーキングでは、1km歩くことによって、0.5kカロリーの消費である。これを前提として、計算すると、5kの体脂肪重を落とすには、ランニングでは、571km、ウォーキングでは1143km運動しなくてはならない計算になる。普段歩くことをせず、直ぐエスカレーターや、エレべーターに乗る人には、端から出来ない相談という事になる。
では一体どうすればよいのか? 1000km歩けなくても、速足で歩くと、消費エネルギーは倍になり。階段も自力で上るようにすれば、消費エネルギーは4倍になります。それを念頭に、こうした負荷を掛けることを厭わなければ、痩せるのにも効果的にできる。効果的運動を研究している、早稲田大学重点領域研究機構持続型「食・農・バイオ研究所の田中史子管理栄養士は「ただ単に結果的に瘠せればいいと言わんばかりに摂取量を減らすだけでは、10年先では、心身ともども疲弊してしまいます。やはりタンパク質や、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなど総合的に栄養を摂り、適度な運動をする中で、バランスをとるという事にしなければ意味がありません。しかし一度肥満体形になってしまったものを、痩せさせるのは並大抵の努力では埒があきません。かといって絶食などはもっての外です。出来ることから、継続的にやっていくしかありません。
出来るだけ歩く(運動する!)。階段は自力で上がる。電車では座らない。歩くときは歩幅を大きくして、急ぎ足で。日常の中で、楽をしないで、エネルギーを出来るだけ消費するように努力する。日々のそういった小さなことを積み上げる。これらを持続させ実行することで、骨格、皮下脂肪、筋肉など、身体組成の基礎的な部分をしっかりと鍛えることが出来る。
現在は何かといえば、便利性の名に隠れて、体を動かさないで、楽を決め込む傾向が強いが、使わない部分は退化傾向に行くという事を頭に入れ、グルメ志向で、「体を動かす以上のもの」を食べるのも抑え、(食べたかったら、それ以上に体を動かす)入りと出のバランスも考慮し、生活習慣を出来るだけ崩さないことが肝要である。体にとって、「過食」もストレスだという事も忘れずに。
※日刊ゲンダイ「ダイエットを科学する」シリーズ。川上泰雄教授、田中史子管理栄養士のお話を参照。
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