人手不足に加え地銀リスクも浮上…日本経済“息切れ倒産”急増の恐れ!
人手不足倒産が止まらない。東京商工リサーチは9日、9月の倒産件数を発表した。全体の倒産件数は前年同月比で8.5%減だったのに、人手不足倒産は22.7%増。実に6カ月連続で前年同月を上回った。
2018年度上半期(4~9月)でみても、全体の件数は4124件で2.2%減だが、人手不足は219件と、前年同期の1.5倍に上っている。
「人手不足倒産の中身がここへ来て変化しています。これまでは後継者不足という要因が大きかったのですが、最近は“求人難型”が増加しています。特に中小・零細企業は深刻で、人材確保が難しくなっています」(東京商工リサーチ情報本部の増田和史氏)
一方で新たな倒産要因が急浮上している。中小・零細のなかには、金融機関の支援を受け、何とか生き伸びてきた企業は数多い。業績回復を目指し、リスケジュール(リスケ=借金の繰り延べなど)を繰り返す中小・零細も目立つ。
「こうした企業の生き残りが困難になりつつあります。中小・零細が頼りにしている地方銀行はマイナス金利の影響で業績を悪化させています。リスケに応じず、借金返済を迫る地銀が増加しています」(金融関係者)
■地銀の経営悪化が、中小・零細を直撃しているのだ■
東京商工リサーチのリポートにも、「労働集約型の産業は人手不足の打開策を見いだせず、これから息切れ倒産が現実味を帯びてくる」とある。
息切れ倒産には、金融機関の支援打ち切りが含まれているに違いない。
さらに東京商工リサーチは、「今後は大型倒産を交えながら、緩やかに増加する可能性が出てきた」と予想した。
人手不足や地銀リスク……。年末にかけての倒産激増を覚悟した方がよさそうだ。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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