<日本会議>「理想はサザエさん一家」と啓発活動、ゆくゆくは憲法24条に反映狙う!
改憲運動を展開している保守団体「日本会議」(田久保忠衛会長)は、憲法24条を改正すべきだとの主張を強めている。背景には伝統的な家族を理想とする心情が滲む。家族のあり方は憲法で定めるべきか--。
「サザエさんが今も高い国民的人気を誇るのは何故?!日本会議の関連団体が制作した啓発DVDの一場面。ナレーターは24条により家族の解体が進んだ結果、さまざまな社会問題が起きているとして、3世代同居のサザエさん一家を理想と持ち上げた。
「個人の尊重や男女の平等だけでは祖先からの命のリレーは途切れ、日本民族は絶滅していく」。日本会議の政策委員を務める伊藤哲夫氏は9月、埼玉県内の講演で、改憲テーマの一つとして24条を取り上げた。安倍晋三首相のブレーンも務める伊藤氏は「家族の関係を憲法にうたうべきだ」と力説した。
こうした家族観は自民党改憲草案や安倍政権と通底する。首相は先月5日、国会で「家族は社会の基礎を成す基盤。憲法にどう位置づけるかは議論されるべきだ」と答弁した。
改憲に意欲を燃やす首相と、それを支える日本会議。両者が24条に言及したことで、9月に発足した市民運動「24条変えさせないキャンペーン」は警戒感を強めている。呼びかけ人の一人、山口智美・米モンタナ州立大准教授(文化人類学)は「憲法で家族を定義し、法律があるべき家族像を示すことは、単身者や子供のない人、性的少数者など多様であるべき生き方を否定し、人権を侵害する事に繋がりかねない」と指摘している。
道徳とか、家族とか、卑近な例でいえばシートベルト装填義務など、そもそも法律が関与すべき事柄ではない。それは本人の考え方、自主性に寄らしめるもので、国家が強制<法律は強制力を持つ>すべきものではない。こんなのは法律学のイロハである。それを敢えて法律しかも憲法で規定するというのだから、特定の思想・考え方を押し付けるものであり、そもそも法律の趣旨にそぐわない。 家族の在り方だって、3代同居生活を断絶させたのは、そもそも個人ではない。農村では働き口がなく生活が成り立たないから、都会に出たのであり、また、工業化によって、人材を確保しなければ操業できなかった産業界の要請の結果であったあった訳で、それが崩れたからと言って、日本古来の家族形態に戻れというのは、ある意味マッチ・ポンプではないか!? 何れにしても、そういうレベルのことまで、口出しして欲しくないというのが、国民の気持ちで、法律ましてや憲法に規定するなどは全く余計なお世話だと言うしかない。
美しい国を標榜しているつもりかもしれないが、特定の思想・信条を押し付け、画一的になれば、北朝鮮の「人文字」的国家になり、とても美しい国などと言ってはいられない世の中にならざるを得ないだろう!
引用・参考元 ヤフーニュース<毎日新聞 11/3(木)>配信 【川崎桂吾】氏
コメント