人生最後のボランティア 終活支援に「献体」 横須賀市と神奈川歯科大学との試み。
横須賀市と神奈川歯科大学(同市稲岡町)は15日、医学や歯学の研究や教育のために自身の遺体を提供する献体について、連携協定を結んだ。死後に手続きをする遺族がいないため、これまでは献体登録できなかった身寄りのない高齢者を対象に、市の「終活」支援事業を活用。協力を希望する高齢者の意思を尊重しようという取り組みだ。同大によると、自治体と大学が献体で連携するのは全国初の試み。
同大によると、無条件・無報酬の献体は「人生最後のボランティア」ともいわれ、近年は全国的に登録者数が増加傾向にある。「医者に命を救ってもらったので、最期は自分も医学の進歩に貢献したい」「親が医者だった」など理由はさまざまだ。
身寄りのない高齢者の場合は「同意を得られる親族がいない」「解剖後の遺体の引き取り手がいない」などの理由で、登録を断らざるを得ないのが実情。同大では年間約70人が新たに献体を申し出ているが、5人ほどが条件をクリアできないという。
市は2015年度から、身寄りがなく、収入や資産の少ない高齢者を対象に、生前の意思に基づき葬儀や納骨などを準備する「エンディングプラン・サポート事業」を実施している。協定はその一環で、同大に身寄りのない高齢者からの献体の申し出があった場合、同事業を案内。
同事業に登録することで事前に納骨先が確保できるなど市が後見人代わりとなり、献体登録ができるようになる。
市は同事業の相談に訪れた市民が献体を希望する場合、状況に応じて同大に紹介する。
同大は「献体希望者は3~4割が横須賀市民。これまで地元の人の申し出を断るのは心苦しい思いがあったので、地域貢献になる」と話している。
引用・参考元 ヤフーニュース<カナロコ by 神奈川新聞 11/16(水)>配信
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