語るに落ちる!嘗ての名門 東芝、上場廃止の瀬戸際に 隠蔽していた「データ捏造事件」

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語るに落ちる!嘗ての名門 東芝、上場廃止の瀬戸際に 隠蔽していた「データ捏造事件」

 

東芝が抱える闇は深い。昨年末、1000億円単位の特別損失発生が明らかになり、上場廃止の瀬戸際に立たされている。その窮地を救うため、みずほ銀行など主力3行が1月10日に資金支援の継続を表明した。だが、実は、東芝は、メインバンクはおろか、マスコミも一切知らない“データ捏造事件”を隠蔽し続けているという。

 

エネルギー関連機器を製造する東芝京浜事業所。去る12月28日、「コンプライアンス問題と再発防止並びに会社状況」なる説明集会が開かれた。

 

その説明集会の冒頭、「京浜事業所では、深刻な問題が発生しています」 京浜事業所の所長が発した言葉に、出席した部長級の管理職たちは一様に表情を強張らせた。

 

「水力発電所の機器に対する非破壊検査、NDEにおいてデータの捏造がありました。顧客の立会検査の数日前、品質保証部の担当者が機器の一部でNDEがなされていないことに気づき、上司である主務に報告。ところが、その上司は実際には実施していないNDEデータの捏造を指示したことを確認しました」(同)

 

ちなみに、主務は係長クラスのベテラン社員。データの捏造を行った担当者は、非正規社員だった。所長が沈痛な面持ちで続ける。「さらに、その担当者が溶接部分の外観不良にも気づいたので、改めて上司である主務に報告すると、“そこは検査項目に入っていない。見つからないのを期待して、検査に臨もう”といっていたのです」

 

だが、そんな愚かな期待は呆気なく砕けた。

 

東芝の技術職社員がこう嘆く。

「案の定、立会検査で顧客が溶接の不具合を指摘。挙句、その場でNDEが行われてデータ捏造も発覚したわけです。捏造は言語道断ですが、素人でもわかるような溶接の不良品を納入しようとしたとは……。“技術の東芝”のプライドは、何処へ行ってしまったのでしょうか」

 

■原発へも波及■

 

東芝社内で“最後の砦”と呼ばれる品質保証部での捏造事件。その衝撃は決して小さくなく、京浜事業所の所長は水力部門の“ストップワークオーダー”を指示したという。東芝本社の管理部門に所属する社員も困惑顔で、「ストップワークオーダーは、顧客から注文のあった仕事をすべて中止することで、操業停止に等しい大事件。上層部は、この捏造事件の責任を品質保証部の2人に押し付けようとしているのです」

 

確かに、データを捏造したのは品質保証部の2人。だが、溶接など他部門の社員も関わっていたことは否めない筈だ。しかも、東芝は捏造事件を闇に葬ろうとしているフシがあり、現在も公表していない。

 

「データ捏造が発覚した直後、役員が客先へ出向いて平謝りしたそうです。機器を作り直して納入しましたが、それで顧客が納得するはずがない。というのも、その企業は水力発電のみならず、原子力発電事業も手掛けているので、“原発は大丈夫か”となったのです。早ければ今月下旬から、その企業に納入している原発機器のデータ確認作業を実施するように指示されています」(先の技術職社員)

 

◇東芝へ水力発電機器を発注した企業は、“捏造事件”の事実を認めている◇

 

では、当事者はどうか。「データ捏造が発覚したのは昨年11月末頃。公表しなかった理由は、個別のお客様との取引に関する内容だからです」(東芝広報・IR部)

 

目下、東芝株は投資家へ取引の注意喚起を促す「特設注意市場銘柄」。その解除を目指して、東芝は“企業統治改善”の確認書を3月15日以降に東証へ提出する見通しだ。しかし、隠蔽はこの通りまだひた隠しにされたままなのだだ。

 

  • こんなことで、本当に原発は大丈夫なのか!次々と再稼働されているが! ◇

 

記事・画像 引用・参考元 Excite News < DailyShincho  >

「週刊新潮」2017年1月26日号 掲載

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