世界一長生きの日本!その中でも長野県は、「男80.88歳 女87.18歳」で、突出して第1位を誇っている。逆に最下位は男女とも青森県で「男77.28歳 女85.34歳、」である。因みに全国平均は、「男79・59歳 女86.35歳」となっている。
青森は、喫煙率と酒習慣割合が1位で、1日当たりの歩数量は46位と「これじゃあ最下位になるのも仕方がない」と思われる要素がてんこ盛りである、では長野県の場合はどんな理由で長寿なのか? 長野県庁健康長寿課の見解。「蕎麦を含む穀物類が体に良い可能性がある。また30年前から、<県民減塩運動>を展開中でその効果が出ているのではないか」と言っている。1965年の長野県民の平均寿命は「男9位、女26位」という状況で芳しいものではなかった。「減塩運動」を始めてから寿命が延び始めた。(因みにこの運動を推進したのは<健康補導員>であり、全県各都市で組織され、活躍しており、生活改善に大きく寄与している!特に須坂市高甫地区は先鋭的で、今回の須坂市の健康長寿発信都市「須坂JAPAN」創生プロジェクト構想に結びついた!)
しかしよく見ると、長野県の塩分摂取量は、男6位、女8位と上位にいて、決して低くない。脳卒中の死亡率も全国平均を上回っている。「塩を減らせば長生きできる」というテーゼとは一致していない。
野菜摂取量は全国1位で(379g/1日)で、高齢者就業率も、43.7%(全国平均32.2%)でこれもまた全国1位である。90を過ぎても、農作業を続ける高齢者も多い。日帰り温泉数729軒、味噌消費量、年間11・9kg/1世帯で全国1位となっている。また年間雨日数は30.6日で、(年間)降雨量932ミリで全国1少ない。爽やかな気分で暮らせるという意味か?
そのような要素がある健康にいい影響を与えている面も確かにあると思うが、特筆すべきは、「老人医療費のすくなさ」である。75歳以上の1人あたりの医療費は、長く全国最低水準を維持している。‘10年度も、年間77万5000円で、全国で4番目に低い医療費だった。1番高かったのは、福岡県で、114万6623円だったから、実に37万円も長野県は低い。長野県人は中々医者にはいかないが、そもそも病院数が少ないのでる。長野県における公立病院数116、病床数0.18床(人口100人当たり)で全国41位。10年前の地方債残高、1兆6千億、借金率全国1位で最悪、財政再建団体に転落寸前だった。はっきり言って病院建設まで手が回らかったという。
この状況が、在宅死亡率、14.9%で全国1位。余計な延命手術もやらない(やれない!?)。抗がん剤はがんを叩く以上に正常細胞にダメージを与えるという説もあるし、幸か不幸か、病院数が少ないので、個人で予防(対策)するという様な事になっているのではないかと言われている。因みに東北地区で唯一長寿を誇る山形県の医療用病床数は全国43位。病床が充実している高知県(1位)、山口県(2位)鹿児島(3位)の平均寿命は、それぞれ[男78・91歳(42位) 女86.47歳(21位)]、[男79・03歳(39位) 女86.07歳(37位)]、[男79・21歳(33位) 女86.28歳(27位)]と決して高くない。
病院数が少なく、病床数も「少ない方が寿命が長く」、「逆の場合の方が寿命が短い」という傾向が出ているのである。医原病という言い方もある。なんでも病院に行く、やたら薬を飲むことが決して健康のためには良くない。「切られ損の手術」とか、「1つの薬が、降圧剤、精神安定剤などと増え、余計な病気を呼び込む」などと言われて久しい。
生活習慣を正しく行い、睡眠を充分にとり、バランスのとれた食事をし、ストレスの少ない生活をすることが大切なのだ。また長野県の老人は80や90を過ぎても畑仕事などにも精を出し、生きがい・やりがいを持っている。(こういう事がまた必然的に体を動かす=運動に結びついている) 楽隠居などと言って引っ込んではいないのである。(幸か不幸か楽隠居など出来ない環境なのである!)邪魔者扱いもされず、存在感も維持している。こういう肉体のケア、精神的な充実感(☜ストレスも必然的に少なくなる!)が長生きには必要であると思う。
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