「アホ抜かせ!偶には後ろ向け!」と一喝した上司に返す言葉は浮かばなかった!

入社して未だ3年目のころの苦い想い出!入社時の我が愛する(☜無理してる!?)会社の営業社員の平均年齢は、な・なんと24.6歳! 研修を終えて最初の赴任地は千葉支店だった。本社は新宿にあったが、研修も終わり、いよいよ「本日は、配属先の支店に顔を出せ」と言われ、小生は千葉に向かった。総武線は秋葉原くらい迄しか行ったことがなく、山手線を超えて、浅草橋駅に入り、暫く走って江戸川を越え千葉県に入った頃迄は、未だもの珍しさもあって心も踊っていた。次はいよいよ千葉駅だという時、停まった駅は、「西千葉駅」。車窓から見えたのは、こんもりとした森(後でわかったが千葉大学)、ロータリーにも松の木が数本見え、如何にものんびりした駅に見えたので、(いよいよ支店も近くなったこともあり)何となく憂鬱な気分になっていた。

さて千葉駅に降り、紙に書かれた略図を見て、進行方向とは逆向きに歩き、西口(今は北口なども出来、周りもビルなどが林立しそれなりに賑やかになっているが、当時は表玄関の東口とは全く違い、改札口も2つしかない裏寂れた出口だった)から出たのだが、気分は益々下がってしまった。天気は空が抜けそうな快晴だったが。

線路沿いに東京方向に歩き、5分も歩かない線路端に支店はあった玄関に入ると、狭いロビーがあり、階段を上って、事務所に行こうと思ったのだが、誰ぞやの引っ越しをやっていて、慌ただしい雰囲気だった。なんでも支店長が本社課長として栄転されるのだそうだ!後で年齢を聞いてびっくり。なんと31歳だった。次席だった主任様が持ち上がりで支店長になったそうだが、こちらも29歳と聞いて2度びっくり。そんな訳で、社員が非常に若い構成の会社だった。

そんな訳で、新入社員とはいえ、一端の部署を担当し、それなりに責任を持たされた。解らないなりに、1年10ヶ月が過ぎ、転勤辞令が舞い降りた!所属部署は同じだったが、今度は、「東京23区の東半分下町地区を担当せよ」とのことだった。千葉では、営業別動隊の業務委託婦人社員は35名くらいだったが、新任地では、160名の規模だった。

そんな訳で、入社2年目だったが一端の担当者を気取って張り切ってやっていた。何しろその担当は小生1人しか居らず、肝心なことは勿論上司に報告、指示を受けてやらねばならなかったが、裁量も結構あり、粋がってやっていたのである。

朝7時半には出社し、(船橋から通っていたので、6時には家を出て通勤していた)、支店に着くと、7階の担当課長(小生は支店の所属だったが、それぞれの部署のスタッフ部門の課長が別に居た)から、「出社次第顔を出せ」とのメモが張ってあり、そんな時は、4階から上に上がり、やおら課長席の前に突っ立つと、「おまえなあ!○◇のこれは何だ!どういうつもりでやってるんだ!」と出社早々のお小言を頂戴! 「朝っぱらから参ったなあ!今日1日祟ってしまうぞ!」と内心思ったが、そんな気持はおくびにも出さず!心の奥底とは正反対の顔をして、偶には反論し、偶には「気を付けます!」などと裏腹のしおらしさも見せて、その場を凌いだのだった!そんな態度だったから、小生はそれとなく、「蛙の面の何とか!」の奴とのレッテルを張られる羽目に!

ある朝出社に及ぶと、又もや「出頭!?命令」が!「やれやれ今日もかよう!?」と思いながら、7階に上がり、課長の前に!例によって、「昨日のあれは何だ!どうするつもりだ!」とか、ガミガミ捲くし立てられた! 一応経過と、この点はこうしますとか、言いたいことを言わせて貰ったのだが、この日の課長さま!虫の居所が悪かったと見えて、中々話が終わらない!こちとらもムキになって、言い訳がましいことまで動員(!?)して言うのだが、それはそれ百戦錬磨の課長様は、こちとらが、こういえば、即切り返す!それじゃ「こっちの立場が無い」と思うから、角度を変えて、反論するも、又もや切り返しにあって、敢え無くダウン!

いよいよ切羽詰まったが、これじゃ余りにも、ボロボロだと思い、最後思い余って!「いろいろ仰りたいこともあると存じますが、こっちの「前向きの姿勢」だけでもお認めください!」と生意気を言ったら、課長様の口から出た一言! 「アホ抜かせ!偶には後ろ向け!」これには流石に口が詰まって「グウの音」も出なかった!こんな青二才の戯言を最後まで聞いて、最後に一喝!「参りましたぜ!親分!」と言う状況に追い込んだ「技あり!」課長!「あんたは偉い」と思ったね!1本取られました!

課長は京都出身で、ズケズケいう人でしたが、小生の性格も良く承知しておられ、こいつは「蛙の○◇」だから、少々キツメに言って、挑発すれば、「こんちきしょう!」とばかりムキになって、「意地になってやりおる」と意識的にやったんですなあ! まんまと術中に嵌ったという訳です!そんな(今でいうブラック企業でしたが)訳で、言いたいことも言わせていただき、(その反動で)蜘蛛の糸でがんじ搦めに絡め取られてしまいましたが、現在のように簡単に鬱病に陥ることもなく、38年も長きに亘って勤められたのもそんな社風だったからだとも言える。

さて話はガラリと変わりますが、現在参議院選挙真っ只中ですが、安倍自民党のスローガンは、「この道を!力強く!前へ!」である! 政治の世界のことであるから、自党の政策に確信をもって、「この道しかない!」と思う気持ちはあって然るべきだが、それだけ自信があるなら、「民進党(当時民主党)にくらべれば・・」とか、或いは「自らに不都合なことを指摘された時などムキになる」など、「自党の道」に自信がないからではないかと思わせるような場面が散見される!政策は国民全体に関わるものであるから、「この道しかない」のは結構ではあるが、「偶には後ろを向け!」と思っている国民も多いのではないかと思う!(本日はこれだけ言いたかったのであるが、前置きがちと長過ぎた!)

 

 

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