籠池氏証人喚問!「首相夫人から100万円」=政治的関与も明確に主張―参院予算委
学校法人「森友学園」(大阪市)に国有地が格安で払い下げられた問題をめぐり、参院予算委員会は23日午前10時から、同学園の理事長退任を表明した籠池泰典氏の証人喚問を行った。籠池氏は安倍晋三首相夫人の昭恵氏から100万円の寄付を受け取ったと主張。小学校建設のための国有地取得の経緯についても「政治的関与はあったのだろうと認識している」と述べた。
籠池氏によると、2015年9月5日、大阪市にある同学園運営の幼稚園に講演のため訪れた昭恵氏と園長室で二人きりの状態となり、昭恵氏から「どうぞ安倍晋三からです」と封筒入りの100万円を渡されたと指摘。帰り際に「菓子の袋に入れて講演料10万円を夫人に渡した」とも語った。
籠池氏は「受け取った封筒の中身を100万円と確認し、金庫に保管した」と説明。同幼稚園の職員が同7日に寄付金を振り込むため郵便局を訪れたという。
籠池氏は小学校建設をめぐり、「安倍首相には直接お願いしたことはない。昭恵夫人を通じていろいろなことを相談したことはある」と証言。昭恵氏に携帯電話で接触を図り、夫人付き政府職員の谷査恵子氏(当時)から「難しい」との返事があったことも明らかにした。また、問題発覚後の2月18〜25日の間に昭恵氏から「口止めとも取れるメールが届いた」としている。
首相は、100万円の寄付を受け取ったとする籠池氏の説明を全面否定しており、両者の主張は食い違いを見せている。
大阪府豊中市の国有地(8770平方メートル)が払い下げられた経緯に関しては、「想定外の大幅な値下げに、その当時はちょっとびっくりした」と説明。売却当時に財務省理財局長を務めた迫田英典国税庁長官らから説明を聞いてほしいと求めた。
籠池氏は、国有地取得をめぐり、政治的関与の認識に言及する一方で、「お金を呈しての口利きはなかった」とも述べた。
証人喚問は2時間15分。山本一太委員長の総括尋問に続き、自民党の西田昌司氏、民進党の福山哲郎氏ら7会派の代表が質問に立った。
(私見)官房長官は談話で、「100万円の寄付については、総理は(直接)渡していないと言っている。また夫人も渡していないといっており、領収書も存在しない」と述べているが、ここでは微妙な言い回しをしている。曰く「・・・(直接)・・」と態々述べている。即ち総理は自分で直接渡していないという表明をしているのであって、もし仮に後で動かぬ証拠が出たとしても、「わたしは、直接渡していないと言ったので・・・」という言い方をし、嘘はついていないと釈明する余地を残している。籠池氏は総理とは直接会っていないと言っているので、直接渡した事実は確かに存在しないのは明白だ。また当件に「領収証はない」ことを受け取りの抗弁としているが、籠池氏が領収証は如何するか聞いた際に、不要だと答えているのだから、領収書がないことを以って、寄付しなかったとの証拠にはならない。
わたしも中継を見ていたが、今までの証人喚問とは違い、基本的には、逃げもせず、質問には答えていたように思った。また自民の質問は、何故9割もの値引きが存在したか、
と、いう聞き方をしていたが、値引きしたのは籠池氏ではなく、行政サイドであるから、余り追求すれば、「それを聞くなら私ではなく然るべきところに当ってください!」と切り返され、「口利き」先などをオープンにされれば、却って・内閣・自民サイドが窮地に追い込まれる可能性が出る。自・公の質問は、やみくもに総理を信じるという観点からの願望に基づいての質問との印象を受けた。先ほどの突っ込みを入れられれば、首を絞めてしまうという限界性がちらついて迫力に欠けた。
記事・画像 引用・参考元 Excite News <時事通信社>
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