iPhone発売10年経過=薄れる革新、揺らぐ優位―しかし日本で根強い人気!
【シリコンバレー時事】米アップルがスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を発売してから米国時間29日で10年となる。
アイフォーンはスマホ市場に革命を巻き起こし、日本などで高いシェアを誇る。ただ、市場の成熟とともにアップルの優位は揺らぎ、消費者が望む革新性は期待薄となりつつある。
「アップルは電話を『再発明』する」。2007年1月、当時のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は、デジタル音楽プレーヤーとインターネット端末、携帯電話の機能を統合した新製品の発表会でこう切り出した。
今では当たり前になったタッチパネル式画面は、直感的な操作をもたらした。使いやすさとキーボードを取り払った洗練されたデザインで、ジョブズ氏の言葉通りスマホ市場の景色を一変させた。
今なお根強い人気を誇るのは日本市場だ。調査会社MM総研によると、16年度のメーカー別のスマホ出荷台数でアップルは52.7%を占め、2位のソニー(15.2%)を大きく上回った。
日本の電子部品メーカーにとっても重要な収益源で、液晶大手のジャパンディスプレイ(JDI)は連結売上高の5割以上をアップルから稼ぐ。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎氏は「アイフォーンによる電子部品生産の押し上げ効果は大きい」と指摘する。
ただ、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の台頭で、同OSを搭載する韓国サムスン電子製スマホなどとの競争が激化。11年にはアイフォーン生みの親であるカリスマ経営者ジョブズ氏が死去したのも大きい。
累計販売は16年7月に10億台を記録したものの、真骨頂である革新性は薄れたと言われて久しい。今秋発表するとみられる新モデルで復活の狼煙を上げることができるか。世界中が注目している。
記事・画像 引用・参考元 Yahoo News <時事通信社>
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