大マスコミの裏切り! 共謀罪は国民騙しの修正合意で強行採決!維新は又もや自公の強行採決の隠れ蓑!

 

 

共謀罪法案の強行採決スケジュールが見えてきた。16日に参考人質疑、17日に委員会採決、18日に衆院通過だという。勿論民進党や共産党など野党は徹底抗戦の構えだが、与党は維新との修正協議で合意したことで、「野党の維新も賛成なんだから、数の力でゴリ押ししたわけじゃない」と言い張るつもりだ。

 

過去の行動を思い返すまでもなく、安倍にスリ寄る維新なんて事実上の与党だ。今回の修正合意だって、2025年の大阪万博やカジノを中心とする統合型リゾート(IR)を大阪に誘致するために政権に恩を売っておこうという思惑がある。官邸は、改憲勢力としての維新の今後の協力が狙い。茶番国会を象徴する党利党略の極みである。

 

そのうえ許し難いのは、自公と維新が12日、衆院に共同提出した修正案のヒドさだ。付則に、「取り調べの可視化(録音・録画)」と「GPS捜査の制度化」を盛り込んだことを、維新は成果だとアピールするが、いずれも「検討」だ。法務省幹部は「将来的な話で、捜査実務に影響するものではない」と舌を出している。毎度のアリバイ的な付則に過ぎない。

 

共謀罪法案に詳しい弁護士の小口幸人氏は、「これ以上ない的外れな修正」だと断言し、こう続ける。

「懸念されているのは、捜査で乱用され、逮捕や弾圧が増えることです。つまり逮捕前の捜査が問題なのです。『可視化』というのは、逮捕後にどう取り調べるかということで、問題はそこじゃない。それに、可視化は逮捕後の被疑者が対象で、参考人や任意の場合は対象ではありません。そのうえ可視化には除外項目があり、暴力団の事件は除外されています。法案は組織的犯罪集団が対象なのに、暴力団を除外するなんておかしいでしょう。結局、修正しても実際には何の影響もないことを、自民党も警察も百も承知なのです」維新なんて実質与党たる所以だ。

 

■ドサクサ紛れは危うい■

 

そもそも取り調べの可視化に警察は消極的だ。2016年の刑事訴訟法の改正で成立したが、義務化は裁判員裁判事件と検察の独自捜査事件に限定され、一部しか認めていない。共謀罪法案は建前では「テロ捜査」で組織的犯罪集団を捕まえるのが目的。そうした組織関係者とは極秘で取引したりするのが公安警察のやり方だ。現実には可視化なんてやる訳がないのである。

 

 

GPS捜査にしても、共謀罪のドサクサに紛れて法制化するようなものではない。今年3月、最高裁が令状なしのGPS捜査は違憲と判断したばかりで、「新たな法律をつくることが望ましい」とした。公共空間においてもプライバシーは保障されるともしている。規制強化とプライバシー保護の兼ね合いをどうするのか。監視の乱用を許さず、透明性をどう確保していくのか。本来、冷静な議論が必要なのである。

 

「共謀罪創設に反対する百人委員会」のメンバーでもある聖学院大教授の石川裕一郎氏(憲法)もこう言う。

 

「自白偏重やGPS捜査というのは、日本の刑事司法が長年抱えている問題であり、別途、きちんと法整備しなければならない問題です。共謀罪とは全く関係ありません」 ウソとごまかしの安倍政権である。むしろ修正案すら恣意的な捜査に使いかねない懸念が膨らむ。

 

今回の共謀罪法案によって、計画段階と準備行為の段階で処罰できるようになるのだ。捜査当局は、犯罪行為以前の現場をどうやって掴むのか。監視社会が一段と進むのは間違いなく、そこにGPS捜査の法制化がセットで利用される恐れがある。 アリバイ的付則の修正案によって、捜査当局は“焼け太り”になりかねないのである。

■密告や盗聴が蔓延る息苦しい社会でいいのか■

 

問題山積の法案なのに、与党はただ審議時間さえ消化すればいいという考え。だから金田勝年法相は、相変わらずのデタラメ答弁を続けている。12日の衆院法務委員会でも、民進党議員の質問に対し、「刑事局長からお答えさせていただきたい」を連発、答弁から逃げまくっていた。

 

金田は、既に今年2月の段階で共謀罪について、「私の頭脳というんでしょうか、対応できなくて申し訳ありません」と身も蓋もない答弁をして場内を唖然とさせた人物である。なぜ、そんな無能大臣がいまだ居座っているのか。政府も与党も、国会をナメ切っている。言論の府の崩落と劣化は絶望的レベルだ。

 

政治評論家の森田実氏はこう言う。

 

「安倍政権以前にも強行採決はありました。ただ、ある時期まではなんとか反対する野党の了解を得ようという努力をしたものです。しかし安倍政権にはそれがない。自公維以外は国会議員だと認めていないかのようです。だから、何が何でも法案を通してしまおうと思っている安倍首相にとっては、金田法相のような無能大臣の方が都合がいいのでしょう。平気でメチャクチャな答弁ができてしまうような良心のない人ですから。野党はさっさと不信任案を出すべきです」

 

大マスコミもどうしようもない。トンデモ大臣の答弁も自公維の修正協議も、ただただタレ流す。政局報道ばかりで、共謀罪が成立するのを傍観するだけなのだからボー然である。

■問題は逮捕前の捜査■

 

あらためて言う。共謀罪の恐ろしさを、我々はいま一度、しっかり認識しなければならない。 共謀罪の本質は、GPSとか可視化とか、捜査手法の問題ではない。内心を取り締まることであり、既遂の犯罪を裁く刑事法の基本原則に反し、未遂の計画にまで幅広く適用されることである。一般人は対象にならないというのもウソだ。沖縄で基地反対運動のリーダーが逮捕され、不当に長期勾留されたが、共謀罪を先取りした様な例だ。

 

「例えば、原発の最終処分場が自分の町に来ることになったらどうしますか? 反対の声を上げたいと思っても、共謀罪が成立してしまったら、声が上げられなくなる社会になってしまうんです」(小口幸人氏=前出)

 

安倍1強独裁政権の前に政治も司法も警察も腐りきっているのに、唯々諾々と国民総監視社会を受け入れる代償は、とてつもない。「共謀罪によって逮捕・起訴され、処罰されることは怖い。しかし、実際は本当に逮捕されることはそんなに多くないでしょう。問題は逮捕前の任意の段階での捜査です。警察はさまざまな形で情報収集を行う。逮捕されなくても、家宅捜索や差し押さえなどでパソコンの中身を全部見られてしまう。令状のない段階での通信傍受やGPS捜査が行われれば、情報が取られていることすら、本人は分かりません。また、共謀罪には自首すれば減刑措置がありますから、密告が行われ、他人を信用できなくなる。どこかで誰かが盗み聞きしているのではないか、監視しているのではないか。そんな息の詰る社会になってしまいます」(石川裕一郎氏=前出)

 

日本ペンクラブなど、知識人が共謀罪法案に一斉に反対しているのはなぜか。「人はいずれ死ぬが、法律は死なない。子や孫の代にこの法律がどう使われるか」(作家の浅田次郎氏)

「法律が成立したら萎縮してしまう人が多い」(作家の雨宮処凛氏) 「この法律は精神の危機につながる」(精神科医の香山リカ氏)

 

彼らの言葉をしっかり耳に残すべきである。

 

 

記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ <巻頭言>

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205361