南・中央の2つアルプスの映える町!信州駒ケ根の切石公園には、巨石がゴロゴロ!
駒ケ根市の光前寺を目指して走っていたら、やたら大きな石が、しかも真ん中にばっさりと切れ込みのある石が目に入った。例によって、車を停め、見て回った。なんでこんな大石が、こんなところにあるのか不思議だった。この石は「切石」と呼ばれているようだが、同じようなものが、奈良県の柳生の里にあるのを思い出した!
駒ヶ根公園の切石公園周辺は「夫婦池」という二つの池が中心にあります。池ができる前は牧場でした。柵をめぐらすため植えたカラマツが南側に見事な並木として残っています。
また、この地域の名前の由来でもある「切石」という大石のほか、「重ね石」「地蔵石」「袋石」の駒ヶ根高原の「七名石」と言われる大石の多くが、この池の周りにある。
巨石のほとんどは7000万年前頃に形成された木曽駒花崗岩で、中央アルプスの中心部に露出する岩石です。これら巨石の中には、数万年前に駒ヶ岳や空木岳などの稜線付近に成長した氷河によって斜面途中まで運ばれてきたものがあると言われています。そして、それらを現在の地まで運んで来たのは、近くを流れる太田切川です。普段の太田切川はこんな巨石を動かすことはできませんが、大雨や強い地震があった場合には、崩れた土砂がいったん上流の川を堰き止め、大量の水と土石が一緒になって力を蓄え、一気に山からふもとへ押し出して来ることがあります。「土石流」というもので、昔から「山津波」として恐れられてきた自然現象です。そのような山津波が過去に繰り返しやってきたことによって、高原の扇状地が生まれました。のどかな高原にそういう過去があったことを切石は教えてくれます。
千年・万年単位の歴史の上では、山津波は決して珍しい現象ではありません。美しい自然と恐ろしい自然は表裏一体の関係にあります。海なき信州でも、津波への備えは大切だ!
【切り石】
長辺が10mを超える石で、まるで包丁で切ったかのようにきれいに割れています。割れ口も見事ですが、そもそもこんな巨大な石がどうしてここにあるのかが気になります。じつは周辺の半径600m以内には名のある巨石が7つもあり「七名石(ななめいせき)」と呼ばれています。
【蛇石】
地中からヘビが顔を出したように見えるところから名づけられました。9万年以上前、氷河と土石流によって流れ着いたと考えられます。
重さはおよそ115tです。
【子袋石】
穀物を入れた巾着袋に似ていることから名づけられました。重さはおよそ380tで、3万年位前に流れ着いたと考えられます。
(重ね石)
「蚕玉石(こだまいし)」、「疱瘡石(ほうそういし)」とも呼ばれている
記事参考・画像 アルプスが2つ映える町 駒ケ根市HP
記事参考・画像 自然と遊ぼうネイチャーツアー
記事参考・画像 伊那谷遺産プロジェクト
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