外務省に新設される北東アジア第2課の顔ぶれを見れば、どこまで外務省が本気か見えてくる。相変わらず後手後手の拉致問題!

この国の行方

外務省に新設される北東アジア第2課の顔ぶれを見れば、どこまで外務省が本気か見えてくる。相変わらず後手後手の拉致問題!

7月1日新設される外務省のアジア大洋州局「北東アジア第2課」。現在、約30人いる北東アジア課を、韓国担当の「1課」と、北朝鮮担当の「2課」に分割する。新設される第2課は、日朝会談の実現と、拉致問題の解決に総力をあげるという。

 

安倍政権は、第2課を新設する目的について「諸課題に効果的に対応するため」などとアピール。メディアも「拉致問題解決に一歩前進」と歓迎している。ところが、第2課について、霞が関ではきな臭いウワサが駆け巡っている。

「外務省内では『安倍政権下での拉致問題解決は無理』との声が少なくない。原因は、これまで『対話のための対話では意味がない』と訴えてきた安倍首相にあります。でも、失敗したら外務官僚が責任を取らされるのは明らかです。そこで、“エリートに傷がつかないように第2課を新設したのだろう”とみられています。エリートは第1課に残し、第2課は省内のエリートに代わって、“詰め腹”を切らされる役割。国鉄の清算事業団と同じですよ」(外務省関係者)

第2課に割り振られる人員の選考基準や人数について外務省に問い合わせると、「人事に関わる事項について、お答えすることは差し控えたい」との回答だった。

新しい課をつくってまで、安倍政権は日朝会談の実現に奔走しているが、肝心の北朝鮮からは相手にされていない。

北朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、<安倍は権力の座に居続けるために、わが国の『脅威』を利用している>(28日)、<財布を見せびらかして朝鮮半島問題に干渉するのをやめるべきだ>(29日)などと、連日、批判している。

 

■元外交官の天木直人氏がこう言う■

「政府には、拉致被害者の生存者がいるのかどうか、検証するノウハウさえない。安倍首相の周辺には、『いずれ北は経済支援欲しさに頭を下げてくる』と主張する者もいますが、本当でしょうか。朝鮮半島の非核化が実現すれば、アメリカや中国、ロシアのビジネス資本が大量に入ってくる。日本の経済支援などあてにする必要がないのです。安倍政権下で拉致問題を解決するのは難しいでしょう。外交の失敗そのものですよ」

 

<私見>

安倍首相は、拉致問題は、「私のライフワークだ! 一人残らず日本に帰す」と、例によって大言壮語していた。しかし具体的な動きはなかった。今回の北東アジア第2課新設だって、本気に考えているならば、5年前に設置して然るべきである。このひょっとしたら、解決できるかもしれないという機に至って、恰も本気だと思わせるために、泥縄で、慌てて辻褄を合わせたといわれても仕方がない。

当件のような難しい案件は、時間を掛け、お互いの信頼の上に、確実に積み上げていかなければ結果を得られない。然るに、一連の雪解けムードに竿を差すような「制裁一辺倒」を展開してきた、安倍首相に対する、北朝鮮の覚えも誠に芳しくない。

そこへ来て、財務省をはじめとする、文書改竄事件でも、首相の泥を被らせられて、1人悪者にされた、官僚の恨みツラミもあり、拉致問題の解決は無理だという官僚もいるとなれば、解決の目は甚だ希薄と言わざるを得ない。予めの準備もないとなれば何をかいわんやだ。金委員長の手腕の方が、安倍首相より上となれば、交渉そのものも進まない可能性が大だ!全て口だけで、やるべき事をしていないとなれば、結果を引き出すのはかなり難しいと言わざるを得ない。

トランプ大統領の強力なアシストがあって、米朝会談の実現上、「拉致問題も何とかしてやれ」という金委員長への強力な後押しがあれば、進むかもしれない。その際は米・朝に、足元を見られ、強力な金銭的見返りを押し付けられる可能性が大きい。無作為のツケは斯くも大きい負担を覚悟しなければならない。(自称)外交の安倍が泣く!

 

記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ

拉致問題にどこまで本気か 新設「北東アジア第2課」の役割|日刊ゲンダイDIGITAL
7月1日新設される外務省のアジア大洋州局「北東アジア第2課」。現在、約30人いる北東アジア課を、韓国担当の「1課...

画像元 yjimage

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