保釈のケリー「国際司法共助に基づかぬ日産&検察の騙し討ち逮捕」に激怒!不当な捜査権の行使に国家賠償請求する可能性必至!
■日産自動車と東京地検はヒヤヒヤしているのではないか――■
25日、東京拘置所から保釈された日産の前代表取締役グレッグ・ケリー被告。金融商品取引法違反容疑で電撃逮捕された先月19日から約1カ月ぶりにシャバに出てきたが、体調が優れず、その儘入院してしまった。保釈の際に弁護人を通じ、「病気のため、苦しい拘置所生活を送ってきた」等と表明した。
「海外渡航禁止などの条件付きで保釈されました。ケリー氏は脊椎に持病があり、今月7日に米国で手術する予定でしたが、日産から社内会議への出席を求められて来日。日本に到着した直後、検察に身柄を拘束されました。拘置所内で病状が悪化したのか、腕や太ももの痺れを訴えている」(司法担当記者)
もともと体調が優れなかったケリー被告は、日産からの来日要請に「テレビ会議でお願いしたい」と話していたが、日産は、「ゴーン会長の報酬に関する話し合いがしたい」と強く来日を働きかけたという。要するに、ケリー被告は日産と検察の“罠”に嵌められてパクられた可能性が濃厚。
■おびき出されて逮捕された可能性大■
ケリー被告は、自分を騙し討ちにした形の日産と検察に激怒しているはず。当然、これから反撃の狼煙を上げるのは間違いない。元
■特捜検事で弁護士の郷原信郎氏の見解■
「日産と特捜部が共謀し、もともと来日する予定のなかったケリー氏をおびき出して逮捕したのだとすれば、不当な捜査権の行使にあたるでしょう。海外にいる犯罪者を逮捕する際、国内外の司法機関の協力を定めた国際司法共助に基づいて手続きを踏まなければなりませんから。日本の検察が海外から酷評されても仕方ないでしょう」
ケリー被告の妻ドナ氏も、夫の“不遇”にカンカン。2本目のビデオメッセージを公開し、「夫の健康状態が心配」「医者によれば、すぐに脊椎疾患の手術を受けなければ、症状が一生残ってしまう可能性がある」などと、ケリー被告の保釈を訴えていた。
「不当な捜査に加え、勾留中に持病が悪化していたら、検察の責任が問われるのは必至です。ケリー氏が今後、国家賠償請求する可能性もあるでしょう」(郷原信郎氏)
ケリー被告は、ゴーン被告の役員報酬を有価証券報告書に記載していなかったとして再逮捕されたが、「報告書への記載義務はなかった」などと一貫して容疑を否認している。
いずれ、日産と検察による騙し討ちが問題視されるだろう。
(私見)
今回の日産・ルノーの件は、予め仕組まれたような様子が見て取れる。その上、逮捕後の扱い、世界的常識と大きく異なる拘留など、世界的な批判を浴びる要素が強い。そもそも日本の手続きにおいては、人権を無視する傾向が強い。逮捕理由のレベルでも、不当逮捕との指摘もあり、特捜部の無理筋の捜査の可能性も言われている。
そういう人権を無視するような操作手法は海外でも知れ渡りつつある。加えて現政権の近代の統治機構に逆行するような政治手法も海外に伝わり、安倍政権の「立憲君主制」の逆を行く動向も批判される傾向にある。加えて今回のゴーン事件は、大株主はフランス政府であるから、話題を逸らして、「ハイおしまい」とはいかぬ。日仏の政治問題に発展する可能性が出てくる。今までの安倍首相の曖昧主義は通じない。
万が一ゴーン氏等の立証が出来ないということになれば、「国際的(日仏)落とし前」を付けなくては為らなくなり、安倍政権にとって大打撃になり兼ねない。安倍政権には、抑えに抑え付け批判の矛先を逸らした案件も多く、それらが蒸し返される可能性も強い。1強体制が揺らぎ、強力だった堤防に蟻の1穴が空くかも知れない。崩壊の序章になる可能性がある。
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
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