【訃報】92歳で大往生 女優・菅井きんさん「気骨ある人生」と長寿支えた“肉食生活”!
下世話なことをしゃべりながらも、上品なんです」 今月10日に心不全で亡くなった女優の菅井きんさん(享年92)について、芸能リポーターの城下尊之氏はそう述懐した。「ドラマの制作発表会見だったと思いますが、とても楽しい人で、周りを和やかにしてしまう。そんな方でした」
テレビ時代劇「必殺シリーズ」の姑役での決めゼリフ「婿殿!」は流行語にもなった。黒沢映画「生きる」や「張込み」「ゴジラ」第1作などに出演する一方、コメディーにバラエティーと幅広く活躍し、ビートたけしとの共演でお茶の間に笑いを届けていたのも、中高年には懐かしい。
映画「ぼくのおばあちゃん」で齢82での初主演を果たし、世界最高齢の主演女優としてギネスに認定されたのが2008年。劇場での舞台挨拶では「あとどのくらいやれるか分からないんですけど、生きている間は頑張って、生涯現役でいたいと思っております」と語っていた。「孫ならいいんですけど、今度ひ孫が生まれるので、ひいばばあになります」とも。
この2年後、10年に自宅で転倒して大腿骨を骨折して以降、女優は事実上引退していた。1996年に夫で映画プロデューサーの佐藤正之氏が亡くなってからは、ひとり娘とその家族の介護を受けながら、特別養護老人ホームと自宅を行き来して生活していたようだ。亡くなる2カ月前までたばこを吸い、肉やうなぎを食べていたというから、最晩年まで意気軒高だったのだろう。
「14年に認知症などと報じられた際はフジテレビ系情報番組『ノンストップ!』に出演し、『腹が立ちました。弱いものいじめだと思って』などと話してこれを真っ向から否定しました。もっぱら車椅子の日々を公開し、『足が丈夫になって、動物園に行けるようになりたい』と週1回、1時間もの足のリハビリに努めていることも明かしていた。女優はもう無理としながらも、ローストビーフを食べていたり、気概のあるところを見せていましたね」(ワイドショーデスク)
■素顔は反骨の人だったのかも知れない■
大正最後の1926年、東京の染物問屋に生まれ、演劇を夢見た菅井さん。「女優は美人がなるもんだ」と反対する父親を押し切って、46年東京芸術劇場の研究生に。若いころから老け役が多かったが、これを受け入れて「日本のおばあちゃん」との印象で世間に親しまれた。昭和の名脇役、名女優がまたひとり、この世を去った。残念だ!
私見
お父さんも凄いが、それに反発して、女優人生をやり切った「きんさん」も凄い!
記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ
画像元 yjimage
コメント