チョコのイメージ大変化!「ダイエットの敵」から「アンチエイジングの味方」に~カロリーより「フラバノール」

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チョコのイメージ大変化!「ダイエットの敵」から「アンチエイジングの味方」に~カロリーより「フラバノール」

 

1杯の温かいココアが美味しい今日このごろ。共にカカオを原料とするココアやチョコレートが、その美味しさだけでなく、「健康効果」で脚光を浴びていることはご存じの方も多いだろう。 多くの学術的研究が、高血圧や心血管疾患、認知症などの予防につながると結論づけたことで、チョコレートは一躍「ダイエットの敵」から「アンチエイジングの救世主」へと変貌を遂げた。

 

一方で「チョコレートなら何でも良いわけではない」「過剰摂取の害の方が大きい」と指摘する研究者もいて、一体どちらが正しいのかと解らなくなる。<しかしどんなに体に良いものでも過剰摂取すれば害になるのは当たり前である!凡そ研究者の見解とも思えない!>

 

【チョコレートの成分「フラバノール」は中性脂肪を下げる】

 

それについて既存の研究を解析した結果、「チョコレートに含まれるカカオは実際に体によい」という新たな裏づけが得られたという報告が『The Journal of Nutrition』(オンライン版)に9月28日掲載された。 発表したのは、米ブラウン大学(ロードアイランド州)のXiaochen Lin氏らの研究グループ。Lin氏らは今回、合計1131人の被験者にカカオの成分である「フラバノール」またはプラセボ(偽薬)のいずれかを摂取させた、19件の対照試験をレビューした。

 

「フラバノール」とは、カカオに多く含まれる天然ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を有し、さまざまな健康効果が報告されている。特に最近では、記憶力を改善し、認知症を予防する効果が期待されるとして注目を浴びた。 米国立衛生研究所(NIH)と製菓企業のマース社による研究、さらには米国心臓協会(AHA)と製薬企業のファイザー社による知見をレビューした結果、カカオフラバノールを含む食品を摂取した群では、中性脂肪の値が低いことが判明。 また、炎症や血糖値をコントロールする能力の向上が示されたほか、「善玉」コレステロール値にもやや上昇がみられた。

これらの差は「軽度~中等度」であったものの、統計的に有意だった。また、被験者に肥満その他の健康問題があるなしに関わらず、同じ効果が示されたという。通常のチョコレートには、ほとんど「フラバノール」は含まれていない。 では、チョコレートをどのくらい摂取すればこのような健康効果が得られるのか?  今回レビューした研究では、フラバノール群の被験者は、1日166~2110 mgのフラバノールを2週間~1年間にわたって摂取していたという。

 

しかし残念なことに、通常のチョコレート製品にはさほどフラバノールは含まれていない。通常の製法だと、カカオから製品を作る過程で発酵や焙煎などの処理により、「90%以上のフラバノールが失われてしまう」からだ。 カカオ含有率が70%以上と高く、苦みの強いダークチョコレートでも、フラボノールの含有率は0.1〜0.5%程度。製品によってもばらつきがある。

 

カカオが多いことが、必ずしもフラバノールレベルが高いことを意味するものではなく、今のところ含有量を評価する国際的な基準もない。

 

仮に今回の被験者と同じくらいのフラバノールをチョコレートから摂取しようとすると、単純に考えて1日数十から数百グラムのダークチョコレートを食べねばならない。ましてやカカオ含有率が低くて甘いミルクチョコレートなら、もっと大量摂取が必要だ。

 

そうなると当然、糖質や脂質過多によるデメリットの方がクローズアップされてしまう。

良薬口に苦し!体に良いチョコレートは食べにくい

 

現時点でチョコレートの至適な摂取量についてはわかっていないが、ほとんどの既存研究は、砂糖が少ないか、まったく含まれていないダークチョコレートを対象としたものであったという。研究共著者のSimin Liu氏も「今回の知見を砂糖や脂肪分の量が異なる他のチョコレート菓子に一般化すべきではない」と指摘している。

 

さらにある実験では、高濃度フラバノールを含むチョコレートを食べるのを拒否した被験者の割合は、80%以上にもなるという結果が出たそうだ。体に良いチョコレートは食べにくい。まさに「良薬口に苦し」である。

 

では、どうすればいいか?

 

米ルイジアナ州立大学栄養食品科学科の非常勤教授のJohn Finley氏は「カカオの効果を打ち消さないためには、無糖のカカオサプリメントを用いるか、健康によい食品にカカオを追加するとよい」とコメント。 「オートミールにスプーン2杯ほどのココアをかけたり、エクストラダークココアを利用したりすると効果的だ」と勧めている。

 

「高フラバノール」をうたうチョコレート製品もあるが、製造方法が特別なため、決してお安くはないようだ。アンチエイジング効果を期待するなら、今のところFinley氏のいうように、バランスの良い食事に「少しのチョコレートをプラス」という摂り方が最善ではないだろうか。

 

 

 

引用・参考元 healthpress (文=編集部)

チョコが「ダイエットの敵」から「アンチエイジングの味方」に~カロリーより「フラバノール」 - 健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS
ダークチョコレートはアンチエイジングの味方なのか?(shutterstock.com)  1杯の温かいココアが美味しい今日このごろ。共にカカオを原料とするココア…

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