決定的証拠を「怪文書」扱い! 恐るべき政権の驕りと居直り!国政の私物化!

 

 

「総理のご意向だと聞いている」「官邸の最高レベルが言っている」――。 安倍首相の“腹心の友”が理事長を務める学校法人「加計学園」をめぐる疑惑は、朝日新聞のスクープで一気に核心に迫った。

 

文科省が昨年9~10月に作成したとされる一連の文書には、加計学園の獣医学部新設について、国家戦略特区を担当する内閣府が「総理の意向」を実現するため、早期開学に否定的だった文科省に圧力をかけていた実態が生々しく書かれている。「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」というタイトルの文書には、「平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」「これは官邸の最高レベルが言っていること」「文科省メインで動かないといけないシチュエーションにすでになっている」等、トップダウンでゴリ押しした記録が残されていた。

 

「政権トップが関与した動かぬ証拠と言っていい。限度を超えた悪辣な犯罪には、内部告発が必ず出てくるものです。官僚人事を一手に握り、霞が関に睨みをきかせる独裁政権といえど、官僚の心まで支配することはできない。 森友学園問題で『知らぬ存ぜぬ』を通している財務省と違って、文科省には良心と勇気を持った官僚がいたということでしょうか。すでに官邸はリークした官僚を特定していると聞きます。つまり、これは間違いなく官僚が作った文書であり、事実ということです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 

実際、文書内に登場する日本獣医師会顧問で農林水産副大臣も務めた元衆院議員・北村直人氏は、各社の取材に「自分が登場する文書の内容はほぼ事実」と認めている。 ところが、朝日がこの文書の内容を報じた17日の会見で、菅官房長官は「まったく怪文書みたいな文書」と言い放ったのである。

 

 

■オフレコで番記者をドーカツか■

 

この文書について、文科省や松野文科相が「確認中」と言っている段階で、なぜ「怪文書」と言い切れるのか。オフレコの場では、番記者たちに「捏造だ」「こんなものに乗っかったら恥かくぞ」などと言って、暗に報道しないよう要請していたという。報道の自由も何もあったものじゃない!

 

官房長官は会見で「作成日時だとか作成部局だとか、そんなものが明確になってない。通常、役所の文書ってそういう文書じゃないと思いますよ」とも言っていたが、一夜明けたきのう(18日)になって、「平成28年9月26日(月)18:30~18:55」と具体的な日時が入り、出席した内閣府の審議官と参事官、文科省の課長と課長補佐の計4人の実名が書かれた文書も出てきた。そこには「『できない』という選択肢はなく、事務的にやることを早くやらないと責任を取る事になる」と内閣府が文科省に迫る脅し文句も記されていた。

 

さぁ、菅はどうするのかと思ったら、相変わらず「出元も分からない、信頼性も定かでないことには変わりはない」と強弁しているのだから驚く。 都合の悪い文書は次から次へと廃棄し、いざ重要文書が出てきたら「出所不明の怪文書」とうそぶく。ご都合主義もいいところだ。

 

国会審議で加計学園の問題について問われた安倍が「私がもし働きかけていたら責任を取る」と断言してしまった手前、絶対に関与を認めるわけにいかないのだろうが、それにしても、ヤクザ顔負けの論法である。これで国民が納得すると考えているとすれば、驕り以外の何物でもない。

 

 

■「腹心の友」の悲願達成のためにスピード決定■

 

政府側がどんなに否定しようと、多くの国民は、加計学園に特別の便宜が図られたと感じている。 加計学園にとって、獣医学部新設は悲願だった。小泉政権が始めた構造改革特区に2007年から15回も申請し、悉く却下されてきた。それが、第2次安倍政権になって突然認められ、「最短のスケジュール」で進められることになった。しかも、学部新設にあたっては約37億円相当の公有地が無償で譲渡され、愛媛県と今治市が最大96億円の施設整備費まで負担してくれる。森友学園の問題とはケタが違う。

 

安倍と加計学園の加計孝太郎理事長は、米国留学時代から40年の付き合いに及ぶ親友だ。14年には、加計学園が運営する千葉科学大の10周年式典に安倍が来賓として出席。現職首相が自分の出身校や防衛大学校以外の大学の式典に出席するのは異例のことで、安倍は「どんな時も心の奥で繋がっている友人、私と加計さんもまさに腹心の友だ」と祝辞を送った。(「李下に冠を正さず」なんてもんじゃない!そのものズバリだ!)

 

腹心の友」なら、加計の悲願を知らない筈がない。加計氏から「頼まれたことはない」と安倍は国会で答弁していたが、頼まれなくても便宜を図った可能性は否定できない。美しき友情である。安倍やお仲間が大好きな教育勅語にも「朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ……」とあり、友人と互いに信じ合い、慎み深く人々に博愛の精神を示せと説いている。その教えを実践したつもりかもしれないが、友情のために政策の公平性を歪めてはダメだ。それでは国家の私物化になる。

 

「なぜ、獣医学部の新設が52年ぶりに認められたのか。政策的に獣医師を増やすなら、なぜ既存学部の増員でなかったのか。文科省の文書に書かれていることが事実であれば、状況証拠が一本の線でつながります。獣医学部の新設は加計学園ありきで、安倍首相の親友のためにスピード決定されたとみられても仕方ありません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

 

 

■忖度どころか首相の指示=関与そのもの!?■

 

特区制度を利用した獣医学部の新設は、京都府と京都産業大も希望していた。だが、今年1月に内閣府と文科省は18年4月に開校する1校に限り、特例で獣医学部設置を認めると告示。「近くに獣医学部がない地域に限る」との条件も加えられ、京産大は断念している。結局、加計学園だけが手を挙げて、獣医学部の新設を認められた。

 

状況証拠で安倍は“真っ黒”なのだが、菅の脅しがきいているのか、朝日以外の大マスコミの追及は手ぬるい。加計疑惑をアリバイ的に報じはするが、文書の信憑性に疑問を呈したり、「官僚の忖度」みたいな形にしようとする。それは違うだろう。国家戦略特区諮問会議のトップは安倍なのだ。安倍が自ら指示を出し、親友の長年の夢だった獣医学部の新設が決まった。これが首相の疑獄でなくて何なのか。

 

加計疑獄で明らかになったのは、身内に便宜供与する安倍のやりたい放題だけではない。大マスコミの腐敗腐臭の凄まじさだ。政権への忖度ということなら、官僚機構にまったく引けをとらない。それどころか、OBが加計学園系列の学校に再就職している新聞社もあるという。加計マネーにメディアも毒されている。

 

大マスコミがこの調子では、どんな決定的証拠が出てきても、菅は「問題ない」「当たらない」と言い続け、不問に付すだろう。シラを切り通すだけでなく、閣議決定で「黒」を「白」に塗り替えてしまうのが、この政権のやり方だ。そのうち「総理の意向ではない」「働きかけはなかった」などと閣議決定するかも知れない。

 

 

「安倍首相がやっていることは、親友を厚遇し、国家を私物化した疑獄で罷免された韓国の朴槿恵前大統領と変わりません。健全な民主主義国家なら、間違いなくブタ箱行きですよ。これを『おかしい』と感じないのであれば、為政者としての感覚が完全にマヒしている。国家を運営する資格はありません。こんな倫理観の欠如した政権に共謀罪など絶対にやらせてはいけない。恣意的な運用で批判封じに使われるだけです。そもそも法務大臣が中身を理解していないような法案を強行採決させたら世も末です」(本澤二郎氏=前出)

 

野党4党は金田法相の不信任決議案を提出したが、きのう(18日)午後の衆議院本会議で否決され、法案は早ければ23日に衆院を通過する。

 

身内に便宜を図り、敵対勢力は徹底弾圧。そういうチンピラ政権の驕りと横暴を何時まで許すのか。国民の問題意識が試されている。

 

 

記事・画像 引用・参考元 日刊ゲンダイ <巻頭言>

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205706

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