疲労の陰に!(食べているのに)現代の栄養失調!原因は糖質ばかりの過剰摂取!

疲労の陰に!(食べているのに)現代の栄養失調!原因は糖質ばかりの過剰摂取!

 

「ちゃんと食べている!」「どちらかというと食べ過ぎかも知れない程なのに!」確かに現在において、飢えているという人は考えられないほど、現在はいろいろな食材に溢れかえっている。「栄養状態はいい筈だ!」と思うのが人情というものだ!栄養が足りているか!? 次の項目についてチェックして見て欲しい。

 

[症状]             [生活]

  • 疲れやすい           □ ご飯・麺・パスタなどを食べる機会が多い
  • 風邪を引き易い          □ 肉類を余り食べない
  • やる気が起きない、集中力がない  □ 酒類をよく飲む
  • 抜け毛が多い          □ ストレスを強く受けている
  • EDまたはED気味            □ 甘いものが好きである

症状面と生活面でそれぞれ1つ以上該当するものがあれば「栄養失調」の可能性がある。

「そんな馬鹿な!?この[食]物の満たされた時代に栄養失調なんて考えられない」と思う人は多いだろう!

 

日本で初めて栄養療法専門クリニックとして「新宿溝口クリニック」を開業した溝口徹院長はこう指摘する。昔は飢えによる栄養失調というのが多く、摂取できてないのだから、栄養失調も止むを得なかったが、現在はお腹一杯食べているにも拘らず栄養失調という例が非常に多いのです」

 

例えばこんな人です。40代のAさん。とにかく疲れやすい。頻繁に風邪を引く。熟睡できず、日中は常に眠気を催す。こんなAさんの食事状態を見てみると、朝はCVS(コンビニ)で、コーヒーを啜り、菓子パンなどで腹を満たす。昼食は蕎麦か、ラーメン、うどん、カレーなど、そして夕食はというと、朝・昼食よりは重いが、これまた炭水化物を中心とした食事や酒で済ます。早い話が炭水化物(糖質)の占める率が高く、タンパク質、ビタミン、ミネラルの摂取が極端に少ない食生活だった。

 

糖質の過剰摂取は、それを消化する為に、消化酵素を使わなくてはならなくなり特にビタミンB群が大量に消費されてしまいます。先ほど示したような食事なので、元々ビタミン類の摂取が少ないところに、更にビタミンを消費する状況になるので、「ビタミン欠乏症」に陥るのです。その上更にストレスに晒されるので、そのストレスを迎え撃つために、「抗ストレスホルモン」を産出する為に、更にビタミンB群を必要とする。そんな訳で「より欠乏状態」に拍車を掛けてしまう。

 

斯くして、カロリーは過剰だが、ビタミン類、とりわけ、神経機能を正常に保ち、疲労回復に必要なビタミンB群、ミネラル、免疫機能の調整に役立つビタミンD、そして体を作るタンパク質が決定的に不足する体になる。更に悪いことに、男性は「亜鉛」女性は「鉄分」の不足が重なり、体の不調は一層深刻化する。これでは体の不調が出て当たり前という事になる。まるで半病人状態である。

 

タンパク質の面で考察してみると、肉の摂取量が少ないと、血中に含まれるタンパク質である「アルブミン」数値が低くなる。この数値が低いと生存率が下がるといわれる程重要なものである。

 

秋田県大仙市では、他の都市に比較して平均寿命が低く、市では「どなんせんといかん!」という事で、市ぐるみで対策を取った。必要なアルブミン量(値)の確保を目指し、1日あたり成人男性60g、女性50g摂取を目標に置いた。これは牛肉なら300g、卵なら10個、魚の切り身なら3~4切れに相当するが、毎日摂取するのは難しい状態だったので、肉、魚、卵、乳製品、大豆タンパクなどを摂取したら、兎に角○にして、記録に残すようにすることから始めた。住民の関心・意識も高まり、必要量の確保が出来るようになり、アルブミン値は上がり、動脈硬化が減り、平均寿命も延びたのである。

 

ビタミン・ミネラル・タンパク質は、食事として(外部から)摂取するしかないので、自分が理解し、意識的に食事内容を改善するしか手はない。しかし現在人は、「忙しい!」「ゆっくり食事を摂る時間がない」などと考え、「安い、早い、それでも腹いっぱい」と考え、ついつい糖質中心の食事になりがちである。

 

体を作る端緒・基礎起点は、「食事」であるのは論を俟たないが、その食事をあたら粗末に考え、単に腹を満たすだけの食事を常態化させれば、いろいろなところで、不都合をきたし、正常な生理機能が果たせず、行きつく先は体を壊すことに通じる。健全な食事で、健全な体・精神を作り、それで仕事に当った方がいい結果を出せると思うが、日本人は仕事を優先させる。考え方が逆である。1億総活躍だって健全な体・精神があっての「活躍社会」である!

 

充分栄養を摂取できるような食事にするため、今までの食事の内容をチェックし改善を図ろう!

 

※日刊ゲンダイ 「疲労の陰に新栄養失調あり!」「糖質ばかりを過剰摂取」 新宿溝口クリニック」溝口徹院長 コラム参照。

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