加齢と共に生体のホルモン・酵素などが減っていく!眠りのホルモン「メラトニン」は、何故加齢とともに分泌されなくなるのか?
先日、「教えて!gooウォッチ」の「なぜ年を取ると早起きになるのか?たっぷり眠りたいときの対策を専門家に聞いてみた」という記事のなかで、40歳をピークにメラトニンの分泌量が急激に低下することについて触れた。メラトニンは脳にある松果体という部位で合成されるホルモンで、体内時計を調整する役割を果たす。なぜ、加齢によってメラトニンの分泌量は低下してしまうのだろうか? 睡眠障害の専門医に聞いてみた。(メラトニンに限らずいろいろ生体内で優位に機能するものが減っていく!今回はメラトニンについてお話します!)
■年をとると、伝達系の働きが退行する■
脳にある松果体という部位で合成されるメラトニンは、朝、太陽の光を浴びることで分泌がストップし、夜になるにつれて分泌量が増えて眠りを誘発する。「良質な睡眠のために、朝太陽の光をしっかり浴びよう」とよく言われるのは、このリズムを崩さないようにするため。
「網膜が光を検出すると、脳の視交叉上核を経て、最終的に松果体に信号が伝わります。神経線維によって、複雑に伝達されていると考えられていますが、メラトニンの分泌量が減るのは、加齢による伝達系の退行性変化が原因と推察されています」(阪野先生)
と語るのは、阪野クリニックの阪野勝久先生。加齢とともに神経伝達の機能が衰え、メラトニンが上手く分泌されなくなってしまうという。しかし、老化は誰の身にも起こるもの。では、メラトニンを増やす方法はないのだろうか。
■メラトニンは増やせるの?■
メラトニンの原料は、トリプトファンというアミノ酸。トリプトファンは食事から摂取することが可能で、サプリメントも販売されている。トリプトファンによる摂取が睡眠の改善に効果がありそうだが、「ネット上でよく見かけますが、当方としては食品による摂取は勧めていません」と阪野先生は指摘する。メラトニンは、トリプトファン→セロトニン(脳内の神経伝達物質)→メラトニンという順番で生成されるのだが、トリプトファンを大量に摂ってもメラトニンは増えないという。
「夕刻以降の光刺激を避けることが、メラトニン分泌を妨げない要因となります。夜の照明に注意すると良いと考えます」(阪野先生)
外が暗くなるにつれて照明を落としたり、眠る前はスマートフォンの光を見ないようにするとよいだろう。メラトニンの分泌量を増やすのは難しそうだが、分泌を妨げる行動を普段からしているなら気を付けよう。
- 眠るときは部屋を真っ暗にして寝ることがベター! 「真っ暗でこわ~い!」等と言わずに! ましてやTV点けっぱなし、電灯点けっぱなし、炬燵も点けっぱなし等というのは眠りに関して最悪の環境! 朝方は窓を開けて、おいしい空気と、太陽の陽を目いっぱい浴びよう!
記事・画像 引用・参考元 Excite News <教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff) 酒井理恵>
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