和歌山県北山村の奥田村長はあくまでも謙虚!5期目は出馬せず!

和歌山県北山村の奥田村長はあくまでも謙虚!5期目は出馬せず!

 

北山村の奥田貢村長は14日、村役場で記者会見し、任期満了に伴う次期村長選に立候補しない考えを明らかにした。健康問題や年齢を理由に挙げ、「次期4年間の重責が果たせるのか否かについて熟慮を重ねたが、引退が公私ともに最善の選択であるとの結論に達した」と述べた。74歳という年齢は未だやろうと思えば充分活躍できる年齢だと思うが、己の都合や、欲目に捕らわれることなく、後進に潔く譲ったのは快挙というべきだろう。

奥田村長は4期村長を務めたが、在職中の成果は著しいものがあり、構想の8割は実現出来たと述べた。これでも謙虚に語ったのだと思うが、実際にこういう村長が、潔く身を引き、さしたる成果もなく、税金を税金とも思わず、日用品や、私的に食べた食事代なども、こまめに領収証を集め、政務に供したと強弁するような政治家が、何時までもその職に拘って老害を蒔き散らすのとは大違いだ。

北山村は、面積の97%が山林で、人口約500名、村会議員6名、役場職員22名の和歌山県唯一の村である。御多聞に漏れず財政逼迫で喘いでいた。奥田村長は歳費の30%を自主返納(別に不祥事の結果ではなく)し、切り詰め可能な部分は徹底的に倹約した。出張もぞろぞろ職員を引き連れていくではなく基本単身で出向く。(規定宿泊費13800円以内+交通費精々特急料金+食事は何処に居たって食べるのだからと自腹で対応⇔職員は「村長が領収証を切らせているところを見たことがない」と言っている!)

村には、「じゃばら」という、ゆずの一種が存在した。村人は「邪気を払う」正月の縁起物程度の認識しかもっていなかったが、1972年に「世界に例のない新品種」と確認され、1979年には農業種苗法の品種登録が認められた北山村にしかないオンリーワン果樹だという事になり、これを村の特産品として、大々的にアピールすることとなった。

村営農場6ヘクタールなど計8ヘクタールで栽培しており、ゆずより豊富な果汁、際だつ香りが特長。安全安心の無農薬で栽培している。6年前、愛用者から寄せられた「花粉症に効く」という情報をモニター調査で確認。4年前には県工業技術センターが、アレルギー抑制効果を持つ物質が含まれていることを突き止めた。

年間3000万程度の売り上げだった販売額(果実およびその加工品)が、今では2億5千万円を見込めるところまで来ている。財政12億円の北山村にとって、貴重な財源となっている。今年は「化粧品」も販売するという。

この販売の拡大する為に、ブログを使った点もユニークだ。自治体運営のブログポータルサイトは日本初の試みだった。村長自らの提案だった。ブログ担当職員は、「一方的に情報発信するのではなく会員同士が交流するブログ」という点に重点を置いた。行政が運営するという安心感をアピールした会員登録制にした。

この北山村ブログは、じゃばらに関するコーナーのほかに、村の特徴や自然(釣り、自然・田舎、手作りパン)、「筏下り船頭日記」、東京在住会員が作った「東京都北山村」コーナー、など多彩なコンテンツを豊富に掲げ、なんと1日6万件のアクセスがあるそうだ。村の人口は500人だが、このブログを通しての「バーチャル村民」は6500人となっている。年々北山村を訪れるバーチャル村民も増えており、村民との交流も深まっている。

こういう展開になると、いろいろ好回転が更なる回転を呼ぶようになる。北山小学校は全校児童17人。道ですれ違っても大きな声で挨拶をする。取材に行ったマスコミの報告では、「北山村が好き?」と全員が元気いっぱいで手を上げた。「将来都会で働きたい人は?」には、10人以上が手を上げたが、「一生都会で暮らすの」は考えておらず、「北山に帰ってくる」と答えたそうだ。このような闊達な子供も、村が健全な発展を遂げているからこそだろう。強制しなくても愛国(村)心は育つのだ!

無理繰り、道徳教育まで持ち出して、「愛国心を強要」する政府とは大違いだ!

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